サガ・コア&カッター工業株式会社
1999(平成11)年4月に設立した、カッター・コア工事専門業者です。従業員の平均年齢32歳と、若い世代が活躍しています。
これまでも、独自のアイデアで多種多様なダイヤモンド工法を行ってきました。2019年に汚泥水の現場での再利用を可能にした「ウォーターリサイクル工法」を佐賀県で初めて導入し、翌年には橋梁補修工事で「ジョイントメンテナンス工法」をスタート。2023年に中間処理施設を新設しました。持続可能な新しい技術を取り入れ、よりクリーンで革新的な企業活動を目指しています。

代表取締役 本山 義訓

本事業への取り組みの経緯
カッター工事で発生する汚泥水は産業廃棄物に分類されています。県外では、産業廃棄物として適正に処分することが求められ、違反した場合には罰則を科す自治体が増えてきました。近い将来、佐賀県でも罰則が設けられることが予想されます。
また、世界的にSDGsの取り組みが広がる中、私たちの業界でも循環型の施工がトレンドになりつつあります。そこで時代の波に乗り、他に先がけて汚泥水を産業廃棄物ではなく、再利用可能な状態に処理する「マジカル・ベコップMB-03TS」の導入を決めました。

実施内容(取り組みの詳細)
これまでは、汚泥水を運搬する工程に時間を要していました。道路補修などでカッター工事を行うときに発生する汚泥水は、現場で吸引し収集タンクに入れて車で処分場に運搬していました。その後は、収集タンクの清掃に40分、作業用水の給水に10分ほどかかっていました。
また、収集タンクの容量は1㎥で、深さ5cmの塗装版を400m切断するといっぱいになってしまいます。本来コンクリートカッターには600mの切断能力があるのにそれが発揮できず、作業効率はよくありませんでした。
「マジカル・ベコップMB-03TS」を導入し、車に搭載することで、現場で汚泥水を固形の泥土と水に分離することが可能になりました。水は作業水に、泥土は盛り土材として再利用することができます。産廃施設への運搬も必要ありません。
取り組み成果・波及効果
現場で汚泥水を分離できるので、産廃施設への運搬は不要に。現場の1日あたりの連続施工時間が延びたことで、職人の高いスキルでカッター工事をスムーズに進めることができ、飛躍的に作業効率が上がりました。工期短縮にもつながり、人件費や機材レンタル料の削減も可能に。当社の付加価値がアップしました。
これまで現場監督は、不法投棄防止のために処理施設までの道のりを事前に届け出て、現場を出るところや処理施設で空になったタンク、清掃の様子を含め細かく写真に収めて発注者に報告しなければなりませんでした。機材導入後は現場で撮影するだけでよく、現場監督の手間が大幅に減ったと好評です。
汚泥水の処理料が発生することに難色を示していたユーザーも、環境への意識の高まりや効率のよさなどで再び当社に依頼するところも出てきました。
事業所の魅力をさらに深掘り!
Q:御社について教えてください
A:ベストパフォーマンスで対応するがモットー。カッター・コア工事専門業者です。
Q:御社の経営理念は
A:地域とともに成長し、子どもたちの笑顔や故郷の美しい未来のために何ができるのか考え、行動を起こします。
Q:アピールしたいことは
A:建設関係にも女性の活用を進めていきたい。将来、子どもを連れて出社できるような施設をつくりたいと考えています。
Q:興味をひかれたお客様に一言
A:サガ・コアの技術で循環型の施工を実現します。
補助金は自分たちには縁のないものだと思っていましたが、困っていることを伝えて行動すればサポートしてもらえると分かり、うれしかったです。
これがきっかけとなって中間処理施設を新設でき、サステナブルな新技術を取り入れたことで、よりクリーンで革新的な企業活動ができるようになりました。新しい工法の考案、特許出願にもつながっています。
機材導入後、売り上げは2倍になりました。今後2年間で今の売上を倍増させて5億円を目指します。そのために従業員を20人に増やし、特に子育て中の女性が活躍できるよう、会社がサポートしていきたいと思っています。
INFORMATION
サガ・コア&カッター工業株式会社
代表取締役 本山 義訓
住 所:佐賀県杵島郡白石町福富2827-45
連絡先:TEL0952-87-2956/FAX0952-87-3257
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資本金:100万円
設 立:平成11年4月
従業員:15人
平成30年度補正/革新的サービス・小規模型