株式会社 原田鉄工
昭和20年の創業以来、一貫してものづくりで地域に密着・貢献する企業を目指し、信頼と実績を重ねてきました。現在は建築鉄骨業を基軸として、安全・安心な製品を高品質・低コストで提供できるように日夜研鑽努力し、価値ある製品で地域づくりの一助を担っています。佐賀市を拠点に北部九州を中心に営業を展開し、取引先となる地場建設会社様からは、高品質・短納期で高い評価をいただいています。官民物件を問わず、地元佐賀では主要な物件を完工させており、今後も地域に密着した企業であり続けたいと日々努めています。

代表取締役 原田英樹

本事業への取り組みの経緯
製品(柱)を製作する加工工程において、溶接・ケレン作業が全体の約41%を占めています。この作業は、溶接部位によって作業条件が異なりますが、現在、製品(柱)のコア部分を旧式のロボットで溶接しており、ケレン作業は人が行っています。旧式のロボットは、溶接させる条件を人が常時ついて稼働させる必要があり、溶接時に付着したスパッタ(溶けた金属が飛散して固まった物)を手作業で除去しているのが現状でした。

実施内容(取り組みの詳細)
これから先、旧式のロボットの老朽化に伴い、維持・メンテナンス等によるコスト増、最新型柱大組ロボットの稼働時間ロス、常時人がつくため人的コスト増など、生産性の向上にマイナス要因が増加することは間違いありません。そこで、旧式ロボットを最新ロボットに更新することで、溶接においては溶接データも最新となり、高品質が実現でき、スタッパ付着量も低減させることで人的コストを削減することを目指しました。
取り組み成果・波及効果
㈱神戸製鋼所製[REGARC]コア連結シングル溶接ロボットシステムを導入したことにより、溶接においては溶接データが最新となって高品質を実現でき、スパッタ付着量も低減させることで人的コスト削減が可能になりました。品質が一定化したことで、コストを稼働率で管理できるようになり、生産性は溶接作業とそれに伴う作業を比較したところ、1.5~2倍の効率化が見込めるようになりました。何より、最新のロボットは完全自動化が実現でき、夜間でも無人で溶接することが可能になったので、生産性の向上・コストダウンの目途が立ちました。



事業所の魅力をさらに深掘り!
Q:御社について教えてください
A:昭和20年終戦直後の9月に創業者・原田源作が鉄工業を開業し、地域の皆様に支えていただいて創業77年の歴史を作ることができました。現在は、建物の骨組みとなる構造体( 柱・梁)を製作しています。
Q:アピールしたい商品(もの・こと)は?
A:若い世代が多く、20代の社員が60%を占めます。先輩たちの熟練した技術を受け継ぎながら、信頼と実績をこれからも積み重ねていきます。
Q:御社が大切にしていることは?
A:職場の整理整頓と作業の安全性をこころがけ、スタッフ一丸となりひとつひとつの作業を丁寧に行い、品質第一によりよい製品づくりを目指しています。
将来、予想できるリスクは、労働力の高齢化・人手不足・技術の伝承不足ですが、ロボット化で十分対応可能だと考えています。現在の旧式ロボットを更新することで、操作が簡素化され、高齢や若手でも十分対応でき、技術・品質の面では高品質な溶接が提供できるようになります。
近年は物件が大型化し、溶接量も確実に増加していくと予測でき、ロボットの定期的な更新が不可欠となります。数年後はおそらく、建築鉄骨の需要量も減少になると思われますが、最新型に更新することにより、他社との競合においても高品質・低コスト・短納期で差別化を図り、100年企業へと成長することを約束します。
INFORMATION
株式会社 原田鉄工
代表者:原田英樹
住 所:佐賀県佐賀市嘉瀬町大字十五367番地1
連絡先:TEL0952-24-0281/FAX0952-24-0443
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資本金:1,200万円
設 立:昭和20年9月
従業員:20人
平成28年度補正/ものづくり技術・一般型
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