丸久鋼材株式会社唐津営業所

最新型レーザ切断機を導入鋼板加工の高品質化と生産能力アップへ

　福岡県久留米市に本社と工場を置き、佐賀県唐津市と長崎県諫早市に営業所を有する鋼材加工販売業者です。鉄骨建築の素材となる鋼材の一次加工、二次加工、溶接、販売までを手がけております。オーダーメイドのワンストップ対応が当社の強みであり、加工から梱包までお客様がご要望されるサイズ、型、数量に合わせて提供いたします。　近年では、地域と社会の発展にも寄与したいと考え、自然共生型のライフスタイルを提案する太陽光パネル一体型のカーポート「エコポート」の開発も行っております。今回の事業では、鋼板加工の高品質化と生産能力向上をめざして、最新型レーザ切断機の導入に踏み切りました。

所長　永野幸一郎

本事業への取り組みの経緯

　近年、東京オリンピック開催や都市部の再開発などにより、建築用鋼材の需要は堅調に推移しています。全国的な需要量に対して建築用鋼材を扱う事業者は年々減少しているため、１つの事業者が抱える案件は増加しているのが現状です。当社においても、九州のみならず関東や東北からもお問い合わせをいただいております。ニーズの多様化も進んでおり、主力としてきたH型鋼材のほか、さまざまな鋼材加工の需要が高まっています。それに応えるためには、品質面や生産能力面でボトルネックとなっている鉄板切断工程の改革をすべきとの結論に至りました。また、課題となっていた納期長期化も改善する必要があります。

実施内容（取り組みの詳細）

　これまで鉄板加工に用いてきたプラズマ切断機では、求められる品質を実現するのが難しくなってきています。案件受注の条件として「レーザ切断機の使用」を挙げられる場合が多いものの、当社では保有していないため外注せざるを得ませんでした。そこで今回導入したのが「TANAKA炭酸レーザ切断機LMRV30-TF4000」です。この機械では、従来のプラズマ切断機と比較して切断面の精度が大きく向上しました。取引先が求める品質に応えられるばかりでなく、手作業が必要なくなり省力化が実現できました。品質のばらつきも抑止でき、高品質な製品を安定して製造できる環境を整備できました。

取り組み成果・波及効果

　外注していた工程の内製化により、毎月約500万円発生していた外注委託費を約50%削減できるようになりました。これによって年間3000万円のコスト削減および短納期化ができる見込みです。加工断面の品質を向上できたことで、取引先における「仮組み」工程の短期化、効率化が実現でき、他社との差別化や満足度向上、信頼の獲得につながり、当社の経営力向上が期待できます。また、以前の設備では対応が難しかった大型案件なども受注できるようになり、さらなる受注増、売上向上をめざせる体制が整いました。自動化に伴い工程数の削減、複数工程の統合、夜間の無人運転が可能になり、生産性を向上できます。

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事業所の魅力をさらに深掘り！

Q：御社が大切にしていることは

A：創業以来「よりお客様に近い存在になること」をめざしてきました。

Q：導入して良かった点は

A：精密切断の実現、マーキング自動化による符号記入の省略化、夜間自動操業による加工量の大幅増加。

Q：新しく取り組もうとされていることはありますか

A：受注案件の大型化や短納期化に対応できる体制を整えるための新倉庫建設。

Q：興味をひかれたお客様に一言

A：各種鋼材の販売、加工のほか、非鉄なども協力会社との連携により取り扱いが可能です。何でもご相談ください。

今後の展望・活動予定

　今回のレーザ切断機に加え、ガス・プラズマ切断機、開先加工機、穴あけ機なども最新の機種へと入れ替え、取引先の多種多様なご要望にお応えしていきたいと考えております。今後もより一層の生産性や品質の向上を通じて売上拡大、利益拡大を図り、積極的な設備投資と新規雇用の拡充に努めます。　本事業地である佐賀県唐津市において少子高齢化が進む中、新卒者や女性の採用を推進し、地域の雇用の安定化や活性化に寄与していく所存です。当社は経済産業省により「地域未来牽引企業」に認定されております。当社と地域の特性を生かして高付加価値を創出し、地域の経済成長に資する取り組みを継続してまいります。