ビッグデータ
[ビッグデータとは]
「膨大な量のデータ」と訳されるが、今日的な意味としては、単にデータ量の問題ではなく、今までは管理しきれないため見過ごされてきた膨大な量のデータを記録・保管して即座に解析することで、ビジネスや社会に有用な知見を得たり、これまでにないような新たなサービス・製品を産み出す、そのもととなるデータを指す。
ビッグデータには文字、数字、図表、画像、音声、動画など、さまざまなタイプのデータが含まれている。従来、こうした大容量データは取り扱い自体が困難となっていたが、データ管理技術の進化と低価格化に伴い、効率的、効果的な処理・活用が可能になり、ビッグデータの解析から得た知見をマーケティングなど企業経営や新しいビジネスの創造に活かそうという動きが進んできている。
<匿名加工情報>
- 企業等では日常の取引を通じて顧客情報を保有しているが、基本的にそうした情報に関しては「個人情報保護法」に基づき適切な管理義務が課せられており、個人の承諾なしにみだりに利用等が禁じられている。
- このため、そうした情報をビジネスとして活用するには、全ての個人から同意を得なければならず、ビッグデータビジネスに取り組もうとする事業者にとってハードルとなってくる。
- 「IoT」が考え方の中核を成す第4次産業革命にとっては、そうしたハードルは克服すべき課題であり、その解決の手段として平成29年5月施行された個人情報保護法において「匿名加工情報制度」が導入された。
- これにより、個人情報を加工して誰の情報か分からないようにすれば、本人の同意がなくても外部に提供できるようになった。
- 加工に当たって元になった個人情報を復元できないように加工すること、提供する情報が匿名加工情報であることを公表する義務があることなど一定のルールが定められており、そうしたルールに従うことで個人情報が活用できることとなった。