Society 5.0

[Society 5.0とは]

　「5番目の社会」と訳されるが、この順位は人類が今日まで辿ってきた社会の特徴をとらえた各社会を順序付けし、その中で5番目の社会を指す。

　人類史上における社会の変遷に関する特徴をとらえ、

①狩猟社会　➣　②農耕社会　➣　③工業社会　➣　④情報社会　➣　⑤新しい社会
　と順位付けされている。

◇この5番目の新しい社会では、新しい価値やサービスが次々と創出され、社会の主体たる人々に豊かさをもたらしてくれる社会とされている。

　具体的には、① サイバー空間とフィジカル空間（実世界）を高度に融合させることにより、② 地域、年齢、性別、言語等による格差なく、多様なニーズ、 潜在的なニーズにきめ細かに対応したモノやサービスを提供することで、経済的発展と社会的課題の解決を両立し、③ 人々が快適で活力に満ちた質の高い生活を送ることのできる、人間中心の社会と表現されている。

　こうした考え方は、平成29年6月「未来投資戦略2017―Society 5.0の実現に向けた改革―」において登場するが、近年急激に起きている第4次産業革命（IoT、ビッグデータ、人工知能（AI）、ロボット、シェアリングエコノミー（スマートフォンやPCを使って個人の遊休資産の貸し出しを仲介するサービス）等）のイノベーションをあらゆる産業や社会生活に取り入れることにより、様々な社会課題を解決する「Society 5.0」を実現することで、①供給面で長期にわたる生産性の伸び悩み、②需要面で新たな需要創出の欠如という「長期停滞」を打破し、中長期的成長を実現する鍵として位置づけられ、日本再興の鍵となっている。