5.医療・健康・介護
足許で起きつつある変化
ウエラブルデバイス等によるデータ取得が進展し、継続的に健康データを記録・管理・分析することにより、一人一人の健康状態に応じた個別化したサービスを提供する動き。また、診断支援システムにおける人工知能活用など、最新技術の活用によって生産性向上も可能に。また、レセプト・特定健診情報等を統合的に解析し、効果的・効率的な保険事業等に活用する流れが進展。
今後の変革の方向性
健康/医療関連データの収集と利活用等により、健康無関心層も取り込んだ予防・健康増進サービスといった新たな市場が拡大。各個人に合った健康サービスの提供の動きが更に進展。また、人工知能により認識・制御機能を向上させた医療・介護ロボット等の最新技術の実装が進み、現場の負担を軽減。さらに、生体情報解析システムを構築・利用することで、各患者に合った、副作用が少なく、薬効の高い医薬品のデザインや疾患の早期発見が可能に。
〈先進事例〉
様々な健康データを組み合わせて分析することで、各個人の健康リスクに見合ったサービスの提供や受診勧奨を行うことが可能に。
将来的には、個人のライフログなど情報が収集された上、IoTによるモニタリングが進むことが見込まれる。
米国:Fitbit
・Fitbitは運動や睡等活動状況、食事、体重等を記録する活動量計等とネットサービスを開発・販売するメーカー。
・心拍計や活動量計により得られたデータをクラウド上で管理し、利用者に歩数や移動距離、消費カロリーなどを見える化。
日本:FiNC
・従業員の健診断データに基づき、「FiNCプラス」をプラットフォームに、適切な保険事業の提供及びPDCAサイクルを実施。
・2016年4月からパーソナルコーチを人工知能に置き換えた「パーソナルカラダサポート」を提供
*「FiNCプラス」とは~
FiNCプラスは、従業員の健康状態や生活習慣改善の為、ウェルネスメニュー
の割引特典、健康教育の実施、企業の健康経営銘柄の基準への対応などを行う
法人向けサービス。料金は従業員1人につき月額500円。
*「FiNCプラス」実証実験~
明治安田生命とコラボして役職員約20,000人の一部役職員に「FiNCプラス」、
および「FiNCプラス」と連携した歩数や睡眠時間等が計測できるウエラブル端末
「Fitbit」を配布、「FiNCプラス」のアプリに蓄積されたデータ等を分析し、生活
習慣病改善につながる有効な事象や行動変容に効果的なタイミングで行動変容に
有効な施策等を明確化する。
*「パーソナルカラダサポート」とは~
生活習慣アンケートや肥満遺伝子検査などのさまざまなパーソナルデータから
あなたのカラダを分析。 効果的な食事や運動を提案して、健康ライフをサポート
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