設立

小規模事業者でない者の発起行為について

管下の機械製造業者が相寄り、中協法による事業協同組合の設立を計画して認可申請をしたが、設立発起人中に、従業員383名を有し 資本金が1億円以上のいわゆる小規模の事業者でないものが加わっているので、実情調査したところ止むを得ないものがあると考えられたが 、中協法は、小規模の事業者でないものの加入に関しては法第7条第3項に規定しているが、発起人に関しては何等規定がない。小規模の事業者でないものは発起人 となり得ないと解すべきか、又は発起人として設立の手続きを完了し成立した日から30日以内に所定の届出を公正取引委員会に行い、その認定をまってよいと解すべきか、 ご質問する。

発起人は、中協法第24条第1項の規定により、組合員になろうとする者でなければならないことになっているので、組合員資格を有する者であれば発起人となることができる。 事業協同組合の組合員資格を有する者は、中協法第8条第1項に規定する小規模の事業者であり、設例の事業者がこの小規模の事業者に該当するかどうかは、専ら実態判断によるべきで、 300人を超え、資本金が1億円を超えるからといって直ちに小規模の事業者でないと速断することは適当でない。 貴方の判断で当該事業者が小規模の事業者であり、定款の事業資格を行う者であるならば当然組合員資格を有することになり、したがって組合の設立の発起人になり得るのである。

未登記組合の連合会設立発起人資格について

設立登記の済んでいない組合は、連合会設立の発起人になり得るか。

連合会の設立発起人は、会員資格を有し、かつ、設立と同時に会員となる意志を有する人格体でなければならないので、設例の組合は未登記であるので法人としての権利能力を有しておらず 発起人とはなれない。

法人が設立発起人となる場合の諸手続きについて

協同組合の設立発起人に法人がなる場合、設立認可申請書、組合員資格誓約書等に署名する発起人の住所、氏名欄には法人の住所、法人名の記載のみで足りるかどうか。

設立発起人となるものは法人自体であって法人の役員個人ではない。したがって、設立認可申請書、組合員資格誓約書等の発起人の署名欄には、法人の住所、法人名を記載するとともに、代表者氏名が必要である。 法人というのは、自然人以外のもので法律上「人」として権利義務の主体となり得る能力を認められた団体又は財団であるから、その行為能力は自然人の力を借りなければならない。したがって法人名のみでなく代表者の 氏名が必要となるのである。

設立認可申請書に添付する定款の日付等について

本会では組合設立認可申請書に添付する定款(原始定款)については従来から定款の末尾に記載する 日付には創立総会日を記入し、発起人全員記名捺印したものを行政庁に提出し、認可を受け設立登記 を行ってきたが、最近○○地方法務局へ設立登記申請を行ったところ、設立認可書原本に合綴している 原始定款の日付につき、日付を創立総会開催公告日(創立総会日より2週間前)以前とすべき旨の 指摘があった。ついては、貴会の見解を伺いたい。なお、中協法の設立登記申請の際添付すべき定款 については、法務省民事甲第2195号、昭和31年9月20日法務省民事局長名をもっての通達により、 発起人の署名がない場合であっても登記申請は受理できる旨の通達が出されている。

定款の日付については、法定記載事項ではなく、また発起人の署名については、昭和31年に中小企業庁 より署名不要の旨の通達が出ており、本会もこれに従っている。しかし、定款に日付を記載するならば 貴会の見解のとおりと考えるので、○○地方法務局の見解に対しては、公告義務を怠っていない旨の事実 を提示し納得してもらうことがよいと思うが、今後、紛争を避けるため定款への日付記載のとりやめについて 一考願いたい。

所管行政庁が共管の場合の設立認可申請手続について

地区が県内である自動車販売整備の事業協同組合の所管行政庁は、中協法第111条の規定により運輸大臣 と都道府県知事との共管になると考えられるが、認可の申請は、どちらか一方に行うべきか、あるいは同時に 両者に申請すべきか。

ご指摘のように同組合の所管行政庁は、運輸大臣と知事であり、組合の認可も両者の所管に属する。認可手続き については、従来の取扱い方針としては、共管の場合は両者に申請書(正本)を提出することになっている。なお 行政庁においては打合せの上両者連名の上処理されている。

創立総会の開催公告期間について

ある協同組合の設立総会に当たって、11月7日に総会開催の公告をし、同21日に総会を開催したが、この期間は適法であるか。

設立総会開催の公告期間については、その期間計算方法について中協法に特に規定されていないが、株式会社の株主総会の招集通知 について、「会日の2週間前にとは、間2週間の意と解する」との判例(昭和10.7.15 大審院判決)があり、また会日と招集通知との 間2週間をおかない招集手続きを違法とした判例(昭和25.7.7 東京地裁判決)があり、会社に関してはこの解釈が一般的であるので、組合においても 商法の解釈に準ずるのが妥当と解され、ご照会の公告期間は適当でなく、設例の場合は11月6日以前に開催公告をする必要がある。

創立総会における発起人の議決権行使について

中協法第27条(創立総会)第5項は中小企業等協同組合の創立総会の議事について 「創立総会の議事は、組合員たる資格を有する者で、その会日までに発起人に対し設立の同意 を申し出たものの半数以上が出席して、その議決権の三分の二以上で決する」と規定されている。 この規定によれば創立総会において議決権を行使する者は設立同意者のみで、発起人の議決権の 行使は認められないものと解される。したがって、設立同意者が数名以上ある場合は問題を生じないが 、たとえば、組合員たる資格を有し、かつ設立と同時に組合員になろうとする意志のある者が、法第 24条(発起人)第1項の規定により全員発起人となり、しかも他に設立同意者がない場合は前記 法第27条の規定による設立同意者の出席は不可能となり、したがって創立総会における議事決定は 不可能となるものと解釈される。以上のような全員発起人による組合設立の場合には会社の発起設立 の場合と同様創立総会の開催を必要としないものと解されるが、この見解が正しいかどうか、もし正しくない とすればこの場合の創立総会における議事及び運営の取扱についてご教示をいただきたい。

中協法第24条第1項並びに第27条第3項及び第5項の趣旨からして、発起人も設立同意者として設立総会において 議決権を行使することができるものと解される。また創立総会が設立行為における不可欠の要件ともなっているので 設問のように、発起人のみによる組合の設立に際しては、創立総会の開催を必要としないとする解釈は成り立たないと考える。

設立無効の訴えについて

違法の手続きにより成立した組合に、成立後加入した組合員又は成立後就任した理事が 中協法第32条に規定する設立無効の訴えを提起することができるか。その場合、組合 の設立手続等が違法であったことを承知していた場合と全然知らなかった場合とで差異 が生ずるのかご教示願いたい。

設立無効の訴えは商法第428条の準用により、組合員又は理事に限られ、提訴の期間は、 組合成立の日より2年以内とされているが、提訴者が設立後加入した組合員等を含むか否かは、 同条第2項においても別段の制限もないので、この訴えは設立当時の組合員又は理事に限定 されないものと解する。また、その組合員又は理事が組合加入前又は理事が任前に違法の事実 を承知していると否とにかかわらず、設立無効の訴えを定義することはできるものと解する。

組合成立前の総代選挙について

総代制をとる組合において、総代の選挙は、組合の成立の日(設立登記の完了の日)後でなければ 選挙を実施し総代を選任することは許されないか。つまり組合の成立前の総代決定は法的に有効で あるか無効であるか。

組合の成立前にあたっても総代の選挙を行うことはさしつかえないものと解する。ただ、総代会は設立中 の組合の機関ではないので、当選人は組合の成立を停止条件として総代に就任することとなる。

組合設立手続中の事業実施について

設立認可申請中の協同組合は、その期間中、発起人又は役員の名において、組合としての業務の全部又は一部を実施することができるか。

認可申請中の組合の発起人及び認可後設立登記完了前の組合の理事(以下「設立中の組合の発起人及び理事」という。)の権限は、組合の設立それ自体を 直接の目的とする行為に限られるものと解する。したがって、その範囲を超えた行為によって設立中の組合の発起人及び理事が取得又は負担した権利義務は設立後 の組合にその効力は生じない。ただし、設立後の組合がその行為を追認した場合にはその効力は設立後の組合に生じるものと解する。

組合設立に係わる先進地視察費の取扱いについて

協同組合等では事前に先進地の視察が必要な場合があり、これらを創立費に含めると多額になるが、 創立費の額は無制限に認められるものか、また、創立費の範囲についても回答頂きたい。

創立費の範囲については、商法及び財務諸表規則等から類推すると設立趣意書、定款、諸規程類作成の費用、設立同意者の取纏め費用、創立事務所 の賃借料、創立事務に携わる使用人の手当て給料、創立総会に関する費用、その他組合成立事務に関する必要な費用と考えられる。したがって、創立費 はあくまで設立準備に必要な範囲内での支出に限られるが、事前の視察経費等は一切創立費に含ませることはできないとするには適当でないと考えるが 、視察等はどちらかといえば事業開始のための準備費用を組合成立前に支出したとみることの方が適当な場合が多い。よって、このような内容の費用は、 創立費に含ませない方が適当であり、当該費用は開業費として組合設立後に追認することにより組合の負担とすることが適当と考える。

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