理事会・総会

理事会招集期間の短縮について

本組合の理事会の招集通知期間は、「会日の7日前」であるが、組合の実情によってこれを「会日の5日前」あるいは「会日の3日前」等に改めてよいか?

理事会の招集通知については、中協法第42条において商法第259条ノ2が準用されているが、同条但し書によって期間の短縮が認められているので、組合の場合も短縮することは差支えない。
なお、短縮する期間については、組合の地区の広狭等によっても異なるが、少なくとも通知を受取ってから議案について研究する位の余裕のあることが適当と思われる。また、書面議決を採用している場合は、郵便によって充分組合に到着する期間を加える必要がある。(141-166)

理事会の定足数を定款で変更することについて

現行中協法第36条の3によると「理事会の議事は、理事の過半数が出席し、その過半数で決する」と規定されているが、本件を定款で「理事会の議事は理事の3分の2以上が出席し、その過半数で決する」と定め得るか?
又、上記のとおり定款に規定した場合、理事の過半数が出席し、その過半数で決した議事は有効と解釈されるか?

ご指摘の如く中協法で「理事会の議事は、理事の過半数が出席し、その過半数で決する」と規定しているが、定款で「理事会の議事は理事の3分の2以上が出席し、その過半数で決する」と加重規定しても差支えないと解される。
過半数出席を規定した趣旨は、理事会の成立には理事全員の出席は望めないにしても、その性格上、少なくとも過半数の出席は必要である。しかも法は組合のあらゆる業種、業態に普遍的に適用されるものであるために、その最低必要限度である過半数出席を規定したものと解される。
このような趣旨から、ある特定の組合が、組合の運営に重大なる影響を与える理事会であるから、過半数出席では万全を期し難く、そこで3分の2以上の出席をもって慎重に事を運びたいとする場合、これを否定すべき積極的な理由は見出せない。
したがって、理事会の定足数を緩和することは当然できないが、これを加重することは甚だしい弊害が生じない限り差支えないものと解される。また、法で過半数とあるからと言って、定款で3分の2以上出席と規定した以上は、3分の2に満たない出席では理事会は成立しないと解する。 (142-168)

理事会の権限の一部委任について

理事会の権限の一部を、理事会の決議に基づいて他の機関(対策委員会)に委任できるか?
某組合では、退職金の支払及びその金額については、理事会で決議を行い、その支払方法、時期、金額の細部決定について、理事会が対策委員会に委任しているが、この場合対策委員会の決定事項の法的効果について(対策委員会は、理事長も含め理事4人、監事1人)。

総会(総代会)又は理事会に属することとされた権限は、それぞれの機関に専属するものであって、法に別段の定めのない限り、他の機関に委任することはできないものと解する。(143-169)

理事の代理人による理事会出席について

組合の理事が理事会に出席できない時は、代理人を参加させることができるか?

組合の理事は個人的信頼に基づき選任され、かつ、組合と委任契約を締結した者であるから、その権利の行使及び義務の履行は、理事みずからの意思及び行為として行われるべきである。
また、中協法第36条の3第2項においては、組合が特に定款に定めた場合には書面によって理事会の議決に参加することができるとしていることの反対解釈から、理事は、代理人によって議決権を行使することはできないと解する。(144-172)

理事会に欠席した理事の責任について

現理事で、理事会に出席するつもりだったが、急に主張等の都合で出席出来ず、また書面議決書も提出しなかった場合、理事会の決定事項については賛成したものとみなされるか、或いは全然無関係とみなされるか?もし賛成したものとみなされるならば、反対の意思表示をしない限り出席しようが、欠席しようが同様であるとの解釈になるのではないか?

理事会に欠席した者は、決定事項について賛成したものとは看なされず、したがって、その決定の段階までは責任はない。
しかし、理事は、組合の業務について、総合監視の責任があり、理事会が開催されたこと、また当該決定がなされたことを知っていながら、決定から執行までの段階で、これを止むべき何らの措置をとらなかったときは、理事としての一般的任務懈怠の責任は免れ得ない。(145-173)

理事会議事録の記載事項について

当組合では、退職金を支出すること及びその金額を理事会で決議した事実はあるが、議事録には、組合の内部事情によってこの点を省略している。この場合議事録に記載すべき事項を記載しなかったものとして中協法第115条に該当するものと考えられるが、どうか?
更にこの場合、実際上は、決議を行っているのであるから、当日の出席理事全員の同意により、議事録の補追を行うことができるか?

理事会において決議した事項を議事録に記載しなかったことが、故意又は重過失によるものであれば、貴見のとおり中協法第115条第5号の規定に抵触するものと解される。
また、議事録の補追については、出席理事全員の同意があればできるものと解する。(143-170)

出席理事の一部が承認捺印しなかった理事会議事録の取扱いについて

理事会議事録は出席理事全員の承認がなければ議事録として通用しないものかどうか?
不承認の理事(通常1/8~1/10名)からは承認捺印がなく議事録内容の調整修正が困難な場合の議事録の取扱いについてご見解をご教示賜りたい。

理事会の議事録については、中小企業等協同組合法第42条で、商法第260条ノ4を準用しており、同条第2項によると「議事録ニハ議事ノ経過ノ要領及其ノ結果ヲ記載シ出席シタル理事之ニ署名スルコトヲ要ス」となっている。
このように理事会の議事録は、理事会議事の記録であって、出席理事の署名は、記録された内容が事実と相違ないことを証明するためのものであるから、出席理事の何人かが署名を拒否し、その署名捺印がないからといってその議事録が直ちに議事録としての意味を失うものではなく、当該議事録の内容が事実に反していない限り、理事会の議事の証拠となるものと解する。
したがって、出席理事は議事録が事実に反しない限り署名を拒否すべきものではなく、もし理由なく署名を拒否した場合には当然のことながら法律に定められた忠実義務違反となる。
なお、理由なく署名を拒否する理事がある場合は、不承認理事の署名のない議事録の作成をもって法律上の議事録作成義務は履行されたものと解する。(145-174)

総会議事録の署名者について

総会終了後の各種手続きのうち、議事録の署名者につき、登記所の見解に相違が見られるので、これについてはどのように考えたらよいのか貴見をたまわりたい。

総会議事録には、議長及び出席した理事が署名しなければならない(中協法第54条で商法第244条第2項を準用)が、署名すべき理事が誰であるかについては、役員任期の定款規定方法、総会開催日、前任者の退任時期、後任者の就任時期等により、場合を分けて考える必要がある。

  1. 定款規定の役員任期を「何年」と定めている場合においては、以下のとおりとなる。
    1. 総会開催日が、前任者の任期満了前であって、前任者から(1)「総会開催日前」に辞任する旨の辞任届が提出されている場合には、前任者には後任者の就任時までの残任義務があり、一方、後任者が選出されると同時に就任を承諾すると、新旧両理事に議事録への署名を求めることとなる。
      次に、前任者から(2)「総会開催日」、(3)「総会終結時」をもって辞任する旨の辞任届が提出されている場合には、総会で後任者が選出され、しかもその者がその総会に出席していたとしても、就任を承諾できるのは、総会開催日翌日以降あるいは総会終結後となるため、後任者には議事録への署名義務はなく、それぞれ旧理事が署名することとなる。さらに、(4)辞任届が提出されていない場合には、後任者の就任は、前任者の任期満了後になるため、旧理事に署名を求めるほかはない。
    2. 総会開催日が前任者の任期満了日と一致する期日であって、前任者から(1)「役員選挙直前」に辞任する旨の辞任届が提出されており、しかもその後任者が同一の総会で選出され、直ちに就任の承諾をした場合には、新旧両理事が署名することとなるが、(2)「総会終結時」に辞任する旨の辞任届が提出されている場合、又は(3)辞任届が提出されていない場合には、後任者の就任は、総会終結後あるいは総会開催日翌日以降となり、議事録への署名の必要がないため、それぞれ旧理事が署名することとなる。
    3. 総会開催日が前任者の任期満了後であるときには、前任者には残任義務が生じているが、この場合、後任者の就任承諾の時期が、(1)「総会での役員選出時」であるときには、新旧両理事に署名義務があり、(2)「総会終結後」又は(3)「総会開催日の翌日以降」に就任を承諾する場合には、旧理事が署名することとなる。
  2. 定款規定の役員が「何年又は就任後第何回目の通常総会終結時までのいずれか短い期間」と定められている場合には、以下のとおりとなる。
    1. 「何年」到来前に総会が開催される場合には、前任者の任期が「総会終結時」となり、旧理事が署名することとなる。
    2. 「何年」到来後に総会が開催される場合には、前期 1-(3)と同様の取扱いとなる。(151-181)

総会議事録の署名者

当組合では、このたび通常総会が開催され、役員の改選が行われました。その結果、役員のほぼ全員が入れ替わることとなり、改選された者は全員その場で就任を承諾しました。総会の議事録には、議長と出席した理事が署名することとなっているようですが、今回の場合は、改選前の理事(旧理事)が署名することとなるのでしょうか、それとも改選後の理事(新理事)が署名することとなるのでしょうか。なお、当組合の定款には、役員の任期について「2年又は就任後において開催される第2回目の通常総会の終結時までのいずれか短い期間」と規定されています。

貴組合の定款の役員任期の規定は、「就任後の2年」と「就任から就任後開催される第2回目の通常総会の終結時までの期間」のいずれか短い期間が役員の任期となるというものですから、第2回目の通常総会が就任後2年以内の時期に開催された場合は、その総会の終結時で任期は終了し、2年を超える時期に開催された場合は、就任から2年後の応答日をもって終了することとなります。
したがって、貴組合の場合、この役員任期規定との関係から、その通常総会が就任後「2年を超えた」時期に開催されたのか、「2年以内」の時期に開催されたのかにより、議事録への署名者が異なってきます。

  1. まず2年の就任期間を経過後に通常総会が開催された場合は、既に改選前の理事(以下「旧理事」という。)の任期は終了していますが、残任義務規定(中小企業等協同組合法第42条で商法第258条第1項を準用)によって後任の理事が就任するまで引き続き理事としての権利義務を有することとなるので、署名義務があります。また、通常総会において改選された理事(以下「新理事」という。)が議場において就任承諾をした場合は直ちに就任の効果を生じることとなるので、新理事にも同時に署名義務が生じることとなります。つまり、この場合は、新旧両理事が議事録に署名することとなります。
  2. これに対して、旧理事が就任して2年が過ぎないうちに通常総会が開催された場合は、旧理事の任期は、その通常総会が終結する時まで続くこととなりますので、新理事はたとえ、議場で就任承諾をしても、その総会終結以後でないと就任の効果は生じないこととなり、署名義務も生じず、旧理事のみが署名することとなります。なお、役員任期の定め方には、貴組合のような場合の他に「○年」という確定年の定め方もありますが、この場合も総会開催時期、辞任届の有無、辞任届の内容等により、総会議事録の署名者も異なってきます。(89-6)

総会の延期・続行手続きについて

総会の会日中に、何らかの理由により議事を終了できないときは、他の日に延期または続行することができるということを聞きました。
総会の延期と続行とはどのように違うのでしょうか。また、次のような手続きに問題はないでしょうか。

  1. 議事の進行状況からみて、会日中に議事を終了しないことが明かな場合、議場に諮らず、議長単独の判断で総会続行の決定をすることができるのでしょうか。
  2. 総会の席上では、会場確保等の関係から後日の総会の日時や場所を決定することが難しいと思われます。日時、場所の決定を議長に一任し、決定次第速やかに組合員に連絡することとしても問題はないでしょうか。
  3. 延期または続行する総会の開催日時を、場所の確保等の理由から、当初の総会日から1ヵ月程度先の日に定めても構わないでしょうか。

総会においては延期または続行の決議をすることができ、その場合改めて総会招集の手続きは要しないとされています(組合法第54条(商法第243条準用))。
ここにいう延期とは、総会の成立後、議事に入らず、会日を後日に変更することをいい、続行とは、議事に入った後、時間の不足その他の事由により審議未了のまま総会を中断し、残りの議事を後日に継続することをいいます。この延期または続行の決議に基づき後日開かれる総会は通常、継続会といわれています。
このような制度が設けれれているのは、何らかの都合により総会を延期または続行しなければならなくなった場合、総会の招集手続きを繰り返さなければならないという煩わしさが生じ、また、招集手続きに必要な10日間は総会を開くことができず、予定の審議も速やかに終了することができないという不都合が生じることを避けるためです。

  1. 総会の延期または続行は総会の決議を要件としていますから、総会の決議を経ず、議長の判断のみで延期または続行を決定することはできません。ただし、この決議は議案そのものに関する決議ではなく、一種の議事進行に関する決議ですから、あらかじめ招集通知に議題として記載されている必要がないことは当然です。
  2. 継続会と当初の総会とは同一性を有していなければなりません。そのためには、総会の延期または続行の決議において、原則として、後日の継続会の日時及び場所を定めることが必要で、期日を定めず、単に総会を後日に延ばすときには、総会は同一性を保ちえず、改めて招集通知が必要になるとされています。
    しかし、実際上会場の都合などで、総会の席上では具体的に決定し得ない場合も有り得ます。その場合、総会が日時、場所の決定を議長に一任し、総会終了後速やかに通知せしめることを決議した時には、総会において日時、場所を定めたものとして有効な延期または続行の決議がなされたものと解することができます。
    なお、この場合議長の通知は、延期または続行の趣旨からして、当初の総会の出席組合員(書面、代理を含む)に対してすれば足りると解されています。
  3. この制度が設けられた趣旨からして、継続会は当初の総会の会日から相当の期間内に開かれることを要します。なぜなら、相当の期間経過後であれば、総会招集の手続きをすることが十分可能であるからです。このような解釈から、相当の期間内というのは、総会招集通知に必要な10日間以内と解するのが妥当とされています。1カ月も先の日時に開催することは、明らかに継続会とはいえず、改めて総会招集の手続きが必要になると考えられます。(90-9)

役員任期満了後の総会招集方法について

理事の任期満了後の総会招集は、どのように行ったらよいか?(特に問題となるのは、理事改選の総会招集についてである。)

前理事任期満了後における総会招集は、中協法第42条により役員について商法第258条第1項(欠員の場合の処置)が準用され、退任等により役員の員数が欠ける場合は、前役員(任期満了又は辞任による退任に限る)は新たに選任された役員が就任するまで役員としての権利義務を有するから、前理事が行うこととなる。(147-175)

総会の招集請求方法について

中協法第47条第2項の規定に基づき総組合員の5分の1以上の同意を得て、総会招集の請求を理事会に提出したところ、その後組合員が増加し、5分の1を満たさなくなったが、5分の1の要件は、理事会に請求した時点によって判断すべきか、それともその後の増員数を考慮すべきか?なお、理事会への請求時点でよいとすれば、臨時総会の招集通知は理事会請求当時の組合員のみ発すればよいか?

中協法第47条第2項の規定に基づき、組合員が組合員総数の5分の1以上の同意を得て臨時総会の招集を請求する場合には、その請求の日における組合員総数の5分の1以上の同意があれば有効とされ、その後、組合員が増加しても当該請求は適法になされたものと解する。
なお、総会招集の通知については招集通知を発送する時点における組合員のすべてについて行う必要がある。(147-176)

総会招集請求の要件について

総組合員の5分の1以上の者が、各人毎に同一書式による総会招集要請書を代表理事宛提出してきた。これには、1.組合今後の運営方針を組合員外の特定の者に委任する件、2.役員改選の件が記載されている。
この場合に、

  1. 会議の目的たる事項は示されているが、中協法第47条第2項の招集理由書、同第41条第3項による改選の理由書がないので却下して差支えないか?
  2. 組合の業務執行のすべてを員外者に委任することは、法第38条の2の建前よりしていかがか?

当該請求は、貴見のとおり招集の理由あるいは改選の理由が不充分であり、これを却下して差支えないと考える。
なお、総会招集の請求は、組合員が他の組合員の同意を得て行うこととなっているので、同一書式により各人毎の同意を得ることは差支えないが、各人毎に直接組合に請求することは適当でない。
また、業務執行のすべてを員外者に委託することについては、当該員外者が代表理事であれば差支えないと考える(中協法第35条第4項及び同法42条において準用する商法第78条)。ただし、これは、あくまで業務執行の実行の段階でのものであり、組合の運営方針あるいは事業計画の決定等は理事会あるいは総会の権限であって、このような事項を員外者に委託することは中協法違反となり、また、当然総会招集請求却下の理由となる。(148-177)

総会の議長を複数制にすることについて

総会の議長は、必ず1人でなければならないか、その理由は?
複数でもよいとすれば、実際問題としてその運用を如何にすべきか?

総会の議長については、中協法に必ず1人でなければならないという規定はないので、実施組合は皆無と思うが、複数制をとっても法律違反にはならないと解する。
しかし、議長は、会議体としての総会を代表し、その議事を主宰する職務を有するものであるから、これを複数にすることは議長団内部の意思統一や調整が必要となり、実際問題としてその統一が困難となる場合も考えられ、議事の円滑な進行を阻害することともなりかねないので、1人であることが望まれる。
特殊の事情等により複数制をとらざるを得ない場合には、できるだけ数を少なくするとともに、議長間で合議制をとるようにすることが必要であり、また、議長間で職務の分担が可能な場合はそれを明確に規定するとか、可否同数の場合の決定権の行使を考慮し議長の意思統一が円滑でないと予想されるときはこれを奇数とすることなども考慮すべきであろう。(149-179)

議長被選任資格の法人の代表者とは

議長被選任資格についての定款例第39条「組合員たる法人の代表者」の「代表者」とはどういう意味か?

過去の定款例において、単に「組合員のうちから選ぶ」とあったのを、表現の明確を期するため改正し「組合員たる法人の代表者」を加えたものであって、「代表者」とは代表権を有するものを指し、そのほかに特別の意味はない。(149-178)

議長の委任状行使について

事業協同組合の総会の議長は、委任状をうけられるか?

中協法第52条第3項の規定により議長は議決権を有しない。したがって、委任状による議決権の行使はできない。(167-199)

総代の代理権とリコールについて

私の所属する事業協同組合は、県一円を地区としており、組合員数も多いため総代会制を採用しています。私も総代の1人に選ばれており、これまで総代会には必ず出席していました。しかし、先日開催された総代会には、どうしても都合がつかず、妻に代理人として出席してもらいました。総代会から帰ってきた妻に聞くと、妻は代理人にはなれないといわれ、傍聴だけをしてきたとのことです。私は妻は親族なのだし、委任状も持たせたので代理人としての資格は十分あると考えていました。親族であっても代理人にはなれないのでしょうか。また、せっかく総代に選ばれながら、総代会に出席しなかったことを理由に、総代をリコールされることはありませんか。

総代会は、組合員数が200人を超える大規模な組合において、定款の定めにより総会に代わって最高意志決定機関として設けることができる制度です(組合法第55条)。総代会の構成員である総代は、組合員数の10分の1以上(組合員1000人を超える組合は100人以上)の確定数を定款で定め、1人1票の無記名投票により組合員の地域的分布、業種構成などに応じて組合員を適切に代表するよう組合員のなかから選ばれます。総代会については、総会に関する規定が準用されています(組合法第55条第6項)が、代理人の範囲と人数については総会よりも制限されています。総会においては、その組合員の親族若しくは使用人又は他の組合員が4人まで代理することができます(組合法第11条第2項、第4項)。
しかし、総代会において代理人となれるのは他の組合員のみであり、人数は1人だけです(組合法第55条第6項)。総代会制度のもとでは、総代は組合員の代表者であるという性格から、代理人は親族や使用人よりも自らが代表した他の組合員(他の総代でもよい)であることが適当といえるからです。また議事の責任ある運営を確保するため、代理しえる人数についても総会における場合より制限が加えられれています。このように、総代会においては組合員の妻は「他の組合員」ではないので代理権はないということになります。総代に選ばれた人は、総代の性格を十分認識する必要があります。なお代理人の資格を更に限定して例えば他の総代にのみ代理人資格を与えることは、定款の規定に委ねられている事項ですから、定款でそのように定めれば可能です。
次に総代のリコールについてですが、組合法には何ら規定していません。組合法第41条では少数組合員の権利として役員改選の請求を認めていますが、これは役員を総会における選挙または議決による選任により選出することとした趣旨を徹底させ、組合の民主的運営を確保するためです。つまり役員は組合の業務執行機関として組合の事業運営につき最も重要な地位を占めるものですから、役員の業務執行が不当であるときは、総組合員の5分の1以上の請求により任期中でも改選できることとしたものです。
一方、総代については役員と同じく選挙によって選出されることになっていますが、総代は法律及び定款に定められた範囲内の事項について総会に代わり組合の意思を決定する総代会の構成員であり、組合の業務執行の責に任ずるものではありません。また、総代会制を採っている組合にあっても、組合員には第47条の規定により総会の招集請求権が与えられていますし、総代会制度そのものが組合の定款により自由に存廃できるものです。
このような点から考えますと総代について組合員に改選請求権を与える必要は特に認められず、現行法上明文の規定もありませんので、組合員による総代のリコールはできないものと解されます。(91-2)

組合員数が201名を割った場合の総代会の存続について

私どもの組合では、200名を超える組合員を擁していたため、設立当初から総代会制を採用してきました。しかし、経済情勢の変化等の諸要因により、組合員企業の転・廃業が相つぎ、現在組合員数は200名となり、総代会の存続要件(200超)を欠いてしまいました。
今後もさらに、組合員の脱退があることが予想されることから、新規加入者の勧奨努力は行ってはいるものの、当分の間は存続要件を満たすことは難しい状況となっています。
このように、組合員数が200名以下に減少した場合、定款は総代会のままとなっていますが、総会と総代会のどちらを開催すればよいのでしょうか。

総代会に関しては、中小企業等協同組合法第55条(中小企業団体の組織に関する法律では第47条で準用。)に規定されていますが、企業組合、協業組合を除く組合は、組合員総数が200名を超える場合には、定款の定めるところにより、総会に代わるべき総代会を設けることができることになっています。
貴組合では、既に組合員数が200名となっており、総代会の存続要件(200名超)を欠いているので、総代会は設置しえない状態にあります。これは、たとえ定款により総代会を設けていても、組合員が減少し、法定数に達しなくなったときは、総代会は当然に機関としての機能を失うこととなるからです。
したがって、現行の定款が総代会規定のままになっていても、現在の状態が続く限り、議案審議は総会で行うこととなります。そのため、現在、組合の実態と定款とが一致していないわけですから、総代会制廃止にかかわる定款変更を行うか、あるいは、すみやかに組合員を増加して存続要件を満たすことが必要となります。(88-12-1)

総会における白紙委任状の取扱いについて

今年もまた、総会のシーズンがやってきましたが、総会における白紙委任状について、次の点をご教示下さい。

  1. 白紙委任状は、総会に出席しない組合員が理事長又は総会の議長に議決権の行使を一任したものとして、数に制限なく、これを理事長又は議長の議決権行使の数に加えることができるか。
  2. 理事長又は議長の代理権行使の数が制限されるとすれば、理事長又は議長は、他の理事又は他の組合員に委任状行使を依頼することができるか。
  3. 白紙委任状は、そのままでは無効であり、必ず代理人の氏名が記入されていることが必要であるならば、いつまでに代理人を決め、有効なものにしておくべきか。
  4. 代理人の代理できる数以上に委任状がある場合は、どう処理すればよいか。

白紙委任状と呼ばれるものは、組合が組合員に対して総会招集の通知とともに議決権代理行使の委任状用紙を送付し、その代理権の授与を勧誘するものであり、通常は、総会に出席しない組合員が議決権を行使すべき代理人を特定しないで白紙にして組合に送るものです。このように、白紙委任状は、委任状作成者(授任者)が受任者となる人を特定せずに、記載の一定事務の処理及びこれに要する代理権授与の申込みをし、これの取得者が白紙の部分に受任者として自己の名を記入することによって両者間に契約が成立し、受任者としての権利義務と代理権を取得するものです。

  1. 白紙委任状は、総会の開催、議案の提出、議決権の確認その他総会に関して全般の責任をもつ理事長に代理人の選任を一任したものであって、理事長又は議長に議決権の行使を一任したものではないと解されますので、これを理事長がすべて行使することは許されません。理事長が組合員の代理権を行使できるのは、組合員である場合に限られますが、一般の組合員と同様に4人までに制限されます。
    なお、議長については、そもそも総会の議決に加わる権利を有しませんから、権利のない者に議決権の行使を委任することはありえないことですし、また、議長は総会において選任されますが、議決権数(総会の定足数)の確認の必要上、その選任前に代理人が指定されていなければなりませんので、議長が代理人の選定をすることはありえないものと解されます。
  2. このように、白紙委任状は、中小企業等協同組合法第11条第2項後段及びこれに基づいて定款で規定した代理人となりうる者の範囲内において、理事長に代理権を行使すべき者の選定を一任したものと解されますから、理事長が組合員の中から受任者を選定し、その組合員に代理権の行使を委任することは問題ありません。
    ただし、他の理事に委任しようとする場合は、その理事が組合員であることを要します。
  3. 白紙委任状は、白紙の箇所が補完されて初めて委任状としての効力を発するものですから、総会において行使される際には、代理権を行使する者の氏名が記入されていなければなりません。この代理人の決定は、議決権行使の時(厳密に言えば、議決権数(総会の定足数)の確認時)までになされれば有効であると考えます。
  4. 代理人の代理できる数を超える部分の委任状は無効となり、したがって、出席者数にも算入されないものと解されます。(90-5)

白紙委任状について

組合又は理事長あてに提出された白紙委任状は、理事長に代理人の選定を一任したものと解される旨解釈されているが、

  1. 理事長が単独で代理人の選定をするということは、自己に都合の良い者を選べるという弊があるが、この点どのように考えるか?
  2. 白紙委任状は、そのままでは無効であり、必ず代理人の氏名が記されておることが必要であるとすれば、議案審議に入るまでに代理人を決め、有効ならしめておくことが必要と考えられるがどうか?
  3. 代理人のない委任状は無効であるということは、出席者数にも算入されないものと解してよいか?

白紙委任状と呼ばれるものはご承知のとおり受任者となる人を特定せずに、委任状作成者が、記載の一定事務の処理及びそれに要する代理権授与の申込をなし、これの取得者が白紙の部分に受任者として自己の名を記入することによって両者間に契約が成立し、受任者としての権利義務と代理権を取得するもので、この時に委任状としての効力を発するものである。白紙委任状には種々の種類があるが、通常は、総会に出席しない組合員が議決権を行使すべき代理人を白紙にして組合に送るものである。
すなわち、組合が組合員に対して総会招集の通知と共に議決権及び選挙権代理行使の委任状用紙を送付し、その代理権の授与を勧誘するものであって、これは一種の慣行として一般会社等でも行われているものである。

  1. したがって、理事長が単独で自己の有利な代理人を選定することは有り得るわけであるが、代理権自体の行使についても中協法第11条第2項~第5項に制限規定が設けられているのでこの点からも若干の弊害は防ぎ得るものである。
  2. 前述の説明によっておわかりのように、白紙の箇所が補充されて初めて委任状としての効力を発するものであるから、当然代理権を行使するものの氏名が記入されていなければならない。委任状作成者(授任者)の意思を尊重する意味からも議案審議までに完全なる委任状となし、議決権を行使させることが望ましい。勿論、代理人の決定は議決権行使の時までになされれば有効である。
  3. 代理人の記入のない委任状は、未だ委任状としての効力を発していないので(無効とは異なる)議決権のないのは勿論、中協法第11条第3項の反対解釈からしても出席者数には算入されないものと解してよい。(164-196)

白紙委任状の行使について

白紙委任状行使の権限は議長にあるか、理事長にあるか?
白紙委任状の行使を特定の組合員に分割して依頼することの可否。

総会の議長は、議決権を有せず、議事の進行、採決を行うのみである。一方理事長は、総会の開催、議案の提出、議決権の確認その他総会に関する全般的責任をもつ。したがって、白紙委任状行使の権限は、議長にはなく理事長にある。
白紙委任状行使の権限は理事長にあるが、1代理人の代理し得る議決権の数には限度があるので、特定の組合員に分割してその行使を依頼することは必要であり適法と考える。(167-198)

委任状による代理制限について

  1. 中小企業等協同組合における総会の場合の委任状は、出席者1人につき2人迄の委任を受けることができるとし、それ以上の委任を受けることができないという規定ができるのか?
  2. 総会に出席しない組合員が被委任者の氏名を記入せず、組合又は、理事長宛の提出の委任状は数に制限なく理事長、又は総会の議長に一任されたものとして、議決権行使の数に加えることができるか?
  3. 委任状も1同様2人迄しか代理出来ないとすれば他の委任状を如何に処理すべきか?
  4. 3の場合、理事長又は議長は、他の理事又は他の組合員に委任権行使を依頼することができるか?
  5. 以上の外委任状に対する効力上如何なる制限があるか?
  1. については、中協法第11条第4項で定められているように代理人が代理し得る組合員の数は5人までとなっているが、同条第2項では、「定款の定めるところにより」代理人に議決権又は選挙権を行使させるべき旨が定められているので、右に述べた5人までの制限をさらに定款で縮小することができるものと解される。したがって、貴組合の定款で代理人が代理し得る組合員の数を2人までとする旨を規定すれば、これに従わなければならない。
  2. については、代理人の氏名が記載されていない、いわゆる白紙委任状は理事長に代理人の選定を依頼したものであって理事長又は議長に議決権の行使を一任したものではないと解されるから、設問のごとく理事長又は議長がこれを適当に議決権の数に算入することは許されないし、またこれが総会において行使される際には、代理人の氏名が記入されていなければ代理権を証する書面としての効力がないことになる。
  3. については、1に述べた数を超える部分の委任状は無効となる。
  4. については、2に述べた白紙委任状の場合、これを中協法第11条第2項後段及びこれに基づいて定款で規定した代理人となり得る者の範囲内において理事長に代理権を行使すべき者の選定を一任したものと解してよい。
    したがって、他の組合員に委任する場合は問題ないが、他の理事に委任しようとする場合は、その理事が組合員でなければならないことになる。なお、議長は総会において選任される者であるから、その選任前に代理人が指定されていなければならないので、議長が代理人の選定をすることはあり得ないものと解する。
  5. については、とくにない。(165-197)

出資1口の金額の減少について(一)

組合員の加入を容易にするため、従来出資1口の金額5万円を1万円に変更し、既加入組合員の出資1口を5口に変更する場合は、組合財産に実質的減少をきたさず、したがって債権者の利益を害するおそれもないと思われるが、この場合も中協法第56条の手続を必要とするか?

出資1口の金額の減少には、一般的に、次の二つの場合がある。すなわち、事業の縮小等により予定出資額を必要としなくなった場合の減少、及び欠損を生じた場合における出資額と純財産額とを一致させるための減少である。したがって、おたずねの件のような場合は、実質的な出資1口の金額の減少ではないが、形式的には出資1口の金額の減少と解すべきであるから、中協法第56条及び第57条に規定する手続をとらなければならないものと解する。(167-200)

出資1口の金額の減少について(二)

ある事業協同組合において、その組合員の引き受けた出資の払込みがすでに全額完済しているのであるが、更に出資の増額をはかって組合事業の拡充強化を行うとし、現行の定款の規定では出資1口の金額が10,000円であり、その払込みも1口につき2回払いの5,000円であるが、これでは今後の増資を引き受けかねる組合員が大部分であるので、払込方法を緩和しようとして次のとおり定款を変更しようとしている。
なお、2.の場合は1口の金額が2分の1になるが、その口数は2倍になるので現在の出資総額には減少をきたさない。

  1. 1口の金額は現行のまま10,000円で、その払込方法を1口につき2,500円(現行の2回払を4回払込)にする。
  2. 1口の金額を現行10,000円から5,000円に減少し、第1回の払込を1口につき2,500円にする、という方法で何れも条文の中に但し書で増員分につき適用するということを明記しようとするものである。 以上の場合において、1.又は 2.の方法で定款変更認可申請をして、認可されるかどうか?

おたずねの件については、1.及び2.のいずれの場合であっても認可されることができるものと解する。
なお、1.の場合は単に出資の払い込み方法の変更であるからとくに問題はないが、2.の場合は、出資1口の金額の減少であるので中協法第56条及び第57条の規定による債権者保護手続をとることが必要であり、またその手続を終了したことを証する書面を定款変更認可申請書に添付しなければならない(中協法施行規則第5条第3項)から注意が必要である。(168-201)

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