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組合在籍年数により賦課金・手数料に差等を設けることについて

設立後数年は配当もなかったが、創立後10年を経た今日、業績も伸び収支もよくなり、新組合員は加入時から配当もあり、事業利用条件も有利となっているので、創立時の組合員とその後の加入組合員とで、次のように賦課金等に差等を設けることはできるか?

  1. 創立後加入組合員のみから何らかの方法で賦課金を徴収すること。
  2. 使用料及び手数料についても、上記のように差等をつけてよいか?
  1. 一般に経費の賦課方法としては、組合員に一律平等に賦課するいわゆる平等割の方法や、組合員の生産高、販売高等によるいわゆる差等額の方法、あるいはこれらの方法を併用する方法等があるが、経費は組合の事業活動に必要な費用(例えば、事務所費、人件費等)として充当される組合内部における一種の公課的なものであるから、新規加入者に対してのみ賦課することは法第14条に規定する現在の組合員が加入の際に付されたよりも困難な条件を付したことになると解する。
  2. 使用料及び手数料は、組合の経済的事業の運営上必要な費用を賄うためのもの(例えば、資金貸付利子、検査のための手数料等)であって、これも新規加入者に対してのみ徴収することとすることはできない。(78-80)

定款変更の効力発生時期について

中協法第51条第2項において「定款の変更は、行政庁の認可を受けなければその効力を生じない」と規定されているが、変更した場合、その効力の発生時期は、認可したときであるか、あるいは組合が変更決議をしたときに遡及するか?

定款変更の効力は、行政庁が認可をしたときに発生し、組合が定款変更を議決したときに遡及しないものと解する。
なお、効力発生時期をさらに厳密にいえば、定款変更の認可は、行政処分であるから、行政庁において決議を終った日又は認可書を作成した日にその効力が発生するのではなく、認可があったことを組合が知り得たとき、すなわち認可書が組合に到着したときから効力が発生することとなる。(90-96)

法令の改廃等により当然変更する定款の変更手続きについて

  1. 法令の改廃により既存の定款の規定が当然に変更される場合の定款変更は、変更される定款の規定は法律上無効であるから、総会の決議を経ないでこれを変更することができるか?
  2. 事務所の所在地が、行政区画の変更により変更する場合等定款規定の中で事実に基礎を有するものは、その事実の変更により定款を変更する場合には、上述の理由により、総会の決議を必要としないか?

法令の改廃による定款変更であっても総会決議並びに行政庁の認可は必要であり、行政区画の変更等に伴う定款変更についても同様と解する。(91-97)

地区を表わしていない組合名称の是非

○○工業協同組合より、その名称を「日本○○工業協同組合」と改めたい旨定款変更認可申請の相談があったが、この組合は東京都をその地区としており、前記のごとく「○○組合」を「日本○○組合」と改める点に関しては、組合の実態を現わす上において不適当と考えられる。しかし、この認可申請に当たっては格別の法的根拠もないようなので、それに対するご見解をお示し願いたい。

設問については、中協法上は、これを禁止する根拠はないが、組合指導の面からすれば、貴見のごとく、東京都の区域を地区とする組合が全国を地区とする組合であると一般通念上誤認されるような名称を使用すること自体、好ましいことではなく、また同様の組合が他にも設立されていると考えられるので、これとの均衡を考慮し、でき得れば組合の実態にふさわしい名称を使用するようにするのが適当と考える。(2-2)

地区を拡大するための定款変更の認可行政庁について

全県を地区とする事業協同組合が、事業拡張をはかるため、地区を数県に拡大することの定款変更を総会で議決した。
この場合、この定款変更の認可の行政庁は何処であるのか?

この場合における定款変更の認可の所管行政庁は、当該定款の変更の効力が発生した後に所管することとなる行政庁である。(174-209)

事務所移転の法的手続きについて

私どもの協同組合では、事務量の増加等に対処するために組合事務所(主たる事務所)を移転しようと考えています。立地環境、組合員の便宜等を勘案し、候補地を検討した結果、現在所在のA市に隣接するB市に移転する方針を固めました。今後、法律的にはどのような手続きをとらなければいけないか教えて下さい。

組合が事務所を移す場合には、定款変更を要する時と要しない時の2つの場合があります。定款変更を要しない場合とは、定款で主たる事務所の所在地について、最小行政区画(例えば「○○市」)までを定めている場合でかつその区画の範囲内で事務所の移転を行おうとする場合です。(この場合は、理事会で具体的な所在地を決定し、その議事録を添付して変更登記を行うこととなります。)
貴組合の場合は、「隣接するB市」に移転しようとするものですから、この最小行政区画を超えての移転になるものと思われますので、定款の「主たる事務所」の規定を変更する必要があります。この定款変更を行うためには、まず、総会での特別議決(半数以上の組合員が出席し、その3分の2以上の多数による議決)を経る必要があります(中小企業等協同組合法第51条第1項第1号、第53条第1号)。さらに、定款変更については、認可行政庁の認可がないとその効力は生じません(中小企業等協同組合法第51条第2項)ので、行政庁への認可申請が必要となります。定款変更が認可されると次に行わなければならないのが、事務所移転の変更登記です。具体的には、移転を行った日から2週間以内に旧所在地及び新所在地において、それぞれ移転の登記を行わなければなりません(中小企業等協同組合法第85条第1項)。なお登記申請に当たっての添付書類は旧所在地における登記申請のみ必要となっています。
実施の手続きとしては、新所在地における登記の申請は旧所在地を管轄する登記所を経由し、旧所在地における登記の申請を同時にすることとなります。(中小企業等協同組合法第103条)。(89-9-2)

事務所の所在地登記について

組合の事務所登記に際して、何市何町何番地何ビル何階何号室とまで記載しなければならないとの説があるが、建物の名称まで記載する必要があるのか?

組合事務所の所在地については、行政区画名をもって表示した地番までを表示すればそれで足り、かつ完全である。なお、申請者側から何ビル何号室までを記載することは差し支えはない。(174-208)

組合員資格の定款記載方法について

定款上組合員資格を明らかにするため「注」として詳細説明文を条文末尾に記入するのは正しいか?説明文を条文中に挿入すべきかどうか?

定款上組合員資格を記載するに当たっては、「注」として条文の末尾に詳細に説明文を書くことは望ましくなく、本文中に具体的に、かつ明確に記載するようにされたい。(90-95)

定款、規約等の解釈について

私は組合の事務局長に就任したばかりですが、当組合には、定款、規約、規程など様々なものが設けられており、その区別がよく分かりません。これらの相違点についてお教え下さい。また、よく「規定」という言葉も使われますが、「規程」と「規定」の違いについてもお示し下さい。

組合には、中小企業等協同組合法をはじめとして、同法施行令、施行規則など、組合の運営その他を定めた関係諸法規がありますが、組合自体が法に則り、組合を運営していくために必要な具体的方針あるいは一定の基準を定めるものとして、定款、規約、規程等があります。
定款は、組合の事業を進めるうえにおいて重要な意義を有し、組合の組織、運営等についての基本的な内部規律を定めた自治法規であり、いわば組合の憲法ともいうべきものであす。したがって、この定款の設定及び変更については総会の議決が必要であり、議決方法も特別議決によることとなっています。
規約は、定款に定められた事項の運用細則ないし事務的事項を定めるもので、組合の業務運営、事業執行等に関し、組合と組合員間を規律する自治法規です。規約を定めるかどうかは任意ですが、これを定めた場合には定款と同様に組合員全員を拘束することとなるため、規約の設定、改廃についても総会の議決を必要とします。(この場合には普通議決で足りる。)役員選挙規約、共同販売事業規約などがこれにあたります。
規程は、組合の事務執行上に必要な関係を規律する内規であり、理事会において設定又は改廃できるものです。給与規程、旅費規程などがこれにあたります。
なお、「規定」とは、法律、定款、規約、規程などそれぞれに定められた個々の内容を指すもの、つまり条文の内容を指す場合に使われるもので、「規程」とは明確に区別する必要があります。(89-4-2)

規則、規約等の定義について

協同組合の運営上、諸規約諸規程の設定は必要欠くべからざるものであるが、これらを作成するに当たって次の原則的な説明と相違点並びにその使用される場合の事例をお知らせ願いたい。

  1. 規則とは
  2. 規約とは
  3. 規程とは
  4. 規定とは

規約、規程については必ずしも明確な区別はなく、混同して使用されているので、一般的に定義づけることは困難であるが、従来の慣習並びに字義により区別すれば大要次のとおりと思われる。

  1. 規則とは、広義に規則という場合、諸々の事項を規定した例えば定款とか規約とか、規程等を総称していわゆる「さだめ」をいうが、最狭義に規則という場合は国の立法機関としての国会以外の機関が制定する成文法=それらは名称を規則というだけで必ずしも法的性格を等しくするものではない=をいい、現在、最高裁判所や衆・参議院等特定の諸機関が規則制定権を認められている。なお各大臣が主任の行政事務について発する命令が規則という形であらわれていることもある。
  2. 規約とは、例えば協同組合等が組合の業務運営その他一定の事項に関し、組合と組合員間を規律する自治法規であって定款と同様、総会において決められるべき性質をもったもので、選挙規約、委員会規約、金融事業規約、共同購買事業規約等がある。
  3. 規程とは、例えば協同組合が組合の事務、会計その他に関して定める内部的な規律であって、主として事務遂行上必要な関係を規律する内規律的なもので、理事会等に諮り決定し得る性質をもつもので、文書処理規程、服務規程、経理規程、給与規程等がある。
  4. 規程とは法律、定款、規則、規約、規程などの条文に定められている個々の内容をいい、普通は条文の内容を指すものと考えてよい。(91-98)

組合諸規程の決定機関について

本組合では、組合運営に必要な規程類を現在作成中であるが、下記のものは総会の承認を得る必要があるものか、理事会の決定のみにてよいものか教示願いたい。



文書処理規程、服務規程、人事規程、給与規程、退職金規程、昇給規程、旅費規程

組合の文書処理規程、服務規程、人事規程、給与規程、退職金規程、旅費規程等主として組合の業務執行上必要な関係を規律する内規的なものの決定は、理事会の議決をもって足り、総会の議決を経る必要はない。
ただし、給与規程、退職金規程が常勤等の役員に適用される場合は、理事会の決定では事柄の性質上適当でないので、総会の議決を経て決定するのが望ましい。
なお、役員選挙規約、共同施設利用規約(実際には役員選挙規約、共同施設利用規程といっている場合が多い。)等組合の業務運営その他一定の事業執行に関し、組合と組合員間を規律する自治法規的なものについては総会の議決を経て決定しなければならない(中協法第34条)。(92-99)

副理事長の職務権限に関する定款記載について

副理事長の職務権限は定款に明記する必要があるか?

副理事長の業務分掌を定款に記載すべきかどうかについては定款が組合の組織運営に関する基本的な自治法規である点にかんがみ理事長及び専務理事と同様に定款に記載すべきものと解する。
事業協同組合の定款例においてもこのような観点から定款に明記するよう指導しているので申し添える。(93-100)

職員に関する規定の定款例について

事業協同組合定款例の職員に関する規定について次の点を回答されたい。定款例第33条(参事及び会計主任)と同34条(その他の職員)の規定は、なぜ同一条文にならないのか?

参事及び会計主任は、組合の使用人であるが、実質的には代表理事の補佐役(特に参事は組合に関する一切の代理権を有する)としての重要な地位を占め全組合員の利害に重大な関係があるので、その他の職員とは別条にしているのである。(93-101)

職員に関する規約等について

職員設置規定を定款より削除し、すべて「規程」によりたい考えであるが、次に事項にいて回答頂きたい。

  1. 定款の職員設置条文は、職員の身分保全のためにも、残した方が良いのではないか?
  2. 「規程」は、組合内部業務執行事項で理事会により決定され、人事については総代会の意志反映が全くなくなるので、人事規程を「規約」として総代会承認事項とするのが適当でないか?
  1. 職員の設置規定は、定款の任意事項で記載するか否かは、組合の自由であるが、職員を設置する組合においては、職員という機構を置くことであり、定款に職員をおくと定めることが望ましい。
  2. 人事権の伴わない経営の執行はあり得ないことであり規約として総代会の承認を必要とさせることは、このような理事会の業務執行に関する権限を大幅に縮少させることにもなりかねないので好ましいことではない。したがって、仮りに総代会において定めるとしても、事務組織などの基本原則に止めることが適当である。
    なお、労働基準法においても使用者の概念は業務執行者である代表理事を指しており、労務契約についての権限は総代会にあるよりも理事会におくことが望ましい。(94-102)

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