解散・その他

解散決議の取消について

総会において解散を決議した組合が、解散後2週間以内に臨時総会を招集し、さきの解散決議の取消をし、組合の継続を図った。中協法の解散及び清算について商法第95条、第162条及び第406条並びに民法等の準用がないので解散を取消すことはできないものと解するがどうか?

中協法は、解散及び清算について商法第95条、第162条又は第406条を準用していないので総会において解散を決議した組合が、その後に解散の決議を取消し、組合を継続することはできないものと解する。 (171-204)

清算中の組合における組合員の持分の譲渡、加入・脱退について

清算中の組合においても、解散前の組合同様に、組合員の持分の譲渡や加入・脱退といったことが認められるのでしょうか。

組合が解散したときは、組合は清算の目的の範囲内において存続することとなりますが、清算が組合と組合員との財産関係の処理を中心とする以上、組合員の持分の譲渡や新規加入は認められないと解されます。また、脱退による持分の払戻は、組合の一部清算ともいうべきものですから、同様の理由により、自由脱退はもとより、法定脱退の規定も原則として清算中の組合には適用されないと解されます。ただし、組合員の死亡又は解散の場合には、相続人又は清算中の法人が組合員として取り扱われることになります。(89-7-2)

解散に伴う残余財産の分配について

ある協同組合が解散し、現在清算中であるが、土地の値上り等で、残余財産が約2億円ある。この分配について清算人間に意見の対立が生じ、定款の持分の規定(正味財産を出資口数に応じて算定する旨の規定)が解散の際の分配についても解釈上適用されるものと判断している。
ところが、これに対して小口出資組合員から残余財産の分配については法律にも定款にも何ら直接の規定がないので、具体的な分配方法は総会で決定すべきだ、そして、それには出資口数に関係なく人数割りで分配すべきだとの主張があり訴訟にすらなりかねない事態となっている。
そこで、1.残余財産がある場合にその分配については、定款の持分の規定が解釈上適用されるものかどうか?また2.企業組合、協業組合、商工組合の解散の場合にはどうなるのか?

  1. 解散に伴う残余財産の分配方法については、中小企業等協同組合法上明文の規定はないが、残余財産の分配は、持分の払戻し的性格を有するので、定款で定める計算方法によって算定された持分に応じて行うべきである。
  2. 企業組合、協業組合、出資商工組合についても同様である。(172-206)

受取書の非課税の根拠について

事業協同組合の組合と組合員間における受取書については、印紙税法別表第一第22号の非課税物件欄の規定により「営業に関しない受取書」に該当し、課税されないこととなっているが、その根拠を具体的に示されたい。

事業協同組合等の事業は、営利を目的としていないので営業ではないと解されるが、印紙税法においては、営業について特別の規定を設け(印紙税法別表第一第22号)、事業協同組合等が出資者以外に対する事業を営業に含ませ、また、出資者が事業協同組合等に対する事業を営業から除外している。
また、事業協同組合が組合員に対する事業については、印紙税法に明文の規定はないが、営利を目的としていないから、当然のこととして特に規定を設けなかったものと考えられ、また、本来営業であるべき組合員が組合を対象として行う取引等を営業としていないこと等から、当然に営業ではないものと考えられる。
したがって、印紙税法上において、事業協同組合等の営業に関しない受取書として非課税とされるものは、事業協同組合等が組合員に発行するもの、及び組合員が事業協同組合等に発行するものに限られてるものと考えられ、この解釈による取扱が一般的となっている。(177-215)

脱退した組合員の持分受取書に対する印紙税について

組合員が脱退し、出資金を受取ったときは、組合員資格を喪失しているため受取領収書には印紙税法が適用されるか?

印紙の貼付について、中協法第20条に定めるとおり、持分は組合員が脱退したときに、その請求権を生ずるのであるから、持分受領のときは、既に組合員ではなく、したがって協同組合員たる特典はなくなり、持分受取書には印紙を貼付する必要がある。(78-81)

定款記載事業を実施しない場合の処理について

定款に

第7条 本組合は第1条の目的を達成するため次の事業を行う。
1 組合員の取扱品の共同購買、共同保管及び共同配送
2 組合員に対する事業資金の貸付(手形の割引を含む)及び組合員のためにするその借入
3 ○○金庫、××銀行その他組合員の取引金融機関に対する組合員の債務の保証
第41条 総会においては、法又はこの定款で定めるもののほか、次の事項を議決する。
1 借入金額の最高限度
2 一組合員に対する貸付け(手形の割引を含む)又は一組合員のためにする債務保証の金額の最高限度

と規定している協同組合が、

  1. 定款第7条第2号及び第3号の事業は当分の間実施しないこととして総会に対し定款第41条第2号の決議の審議を求めず、総会に出席した組合員もこれに関する決議を要求しなかったために、総会がこれに関する一切の決議をせずに終了したときには、理事は職務過怠の責を負うべきか?
  2. 定款に記載してある事業を一定期間実施しないときは、必ず総会にはかり定款の一部を改正して、その該当事項は削除しなければならない。
  1. ある事業年度において組合が行おうとする事業については、事業計画書及び収支予算書に記載され、総会の議決を経なければならないことになっている(中協法第51条第1項第3号)ので、この議決を経ていない事業は、定款に記載されていても、当該事業年度においては、実施しないことになる。
    したがって、設問の事業資金の借入及び貸付事業については、その組合が当該事業年度においてこれを実施しないため、事業計画書及び収支予算書に記載されていないのであれば、借入金額の最高限度、一組合員に対する貸付金額の最高限度等に関する議決を行わなかったとしても、理事の任務過怠であるとして指摘する程の問題ではないと解する。
  2. その事業の実施が、翌事業年度ないし近い将来において再開される見込がある場合には、特に定款を改正して、当該条項を削除する必要はない。 (21-23)

組合事業の利用強制について

製氷業者において、組合員の製氷をすべて組合を通して販売する目的をもって事業協同組合設立の動きがあるが、これら事業につき次の点をお尋ねする。

  1. 組合規約で「組合員の製氷はすべて組合を通じて販売しなければならない」旨の直販禁止を行うことは、独禁法上からも差し支えないか。
  2. 上記の規約に罰則を付する場合とそうでない場合とでは、法的に効果は異なるか。
  3. 販売価格は、組合自体が定める価格であるので、「価格協定事業」に該当しないと考えるがどうか。
  1. 協同組合の事業の利用を組合員に強制することは、その行為の内容が独禁法第24条但し書に該当するもの、すなわち、「不公正な取引方法を用いる場合又は一定の取引分野における競争を実質的に制限することにより不当に対価を引上げることとなる場合」でない限り差支えないと解する。
    したがって、ご質問のように組合規約に組合員の製品の直売禁止を規定することは、独禁法第24条の要件を充たしている限り差支えない。
    なお、組合事業の利用を強制することは、組合員の自由を不当に拘束する危険があること、また、農協法第19条において組合が組合員と組合事業の一部の専属利用契約を締結する場合は、契約の締結は組合員の任意としていることから、農協法第19条を類推して組合は組合員が自由意思により専属利用契約を締結した場合のほか組合事業の利用強制はできないとする有力な説があるので、慎重に行う必要がある。例えば、組合規約により行う場合でも、組合員全員一致による議決を行う等の配慮が必要であろう。
  2. 組合事業の利用強制が適法と解される以上、当然罰則を付けることは、差支えない。
  3. 貴見のとおりである。(22-24)

非出資組合の事業について

下記1.及び2.の事業を、非出資組合が行い得るかどうか?

  1. 共同訓練事業
  2. 見本市の開催
  1. 組合員の従業員を教育するため、共同職業訓練講習会を開催することは、中団法第17条第1項第1号の事業として行い得る。
  2. 見本市を開催することは、第17条第2項の共同経済事業の範疇に含まれるものと解されるので、非出資組合で行うことは認められない。 (188-225)

販売業者の組合が行う委託販売について

小売販売業者で組織する協同組合であるが、組合員の取扱う商品を組合員から委託を受けて組合事業として販売することは差支えないか?

協同組合が事業の一つとして組合員の委託により、その取扱品の販売をすることは可能であると解するが、これも特殊の場合(例えば、一組合員で扱うには数量、金額が大きすぎる場合、取引相手が組合員の通常の取引先ではない場合、売れ残り品を出張販売する場合等)に限られるべきと思料する。というのは通常組合自体がこれを行うときは、組合の目的とする組合員の利益を図ることと相反すると思われるからである。なお、組合員の委託による販売であれば、員外利用にはならない。(41-43)

食肉小売業者の組合の行う食肉生産事業について

私どもの事業協同組合は、食肉小売業を組合員資格としており、これまで食肉の共同購買を中心に事業を行ってまいりました。この度理事会で、組合員の取り扱う食肉を差別化し付加価値を高めるため、高級和牛肉の生産を組合で行い、組合員に供給したらどうかという話がありました。
組合は、組合員の事業と関係のない事業を行うことはできないとされています。私どものような小売業者の組合が、食肉の生産事業を実施することはできるのでしょうか。和牛肉の生産は畜産農業であり、組合員資格である食肉小売業とは関係がないようにも思われるのですが。

事業協同組合が行える事業は「組合員の事業に関する」事業のみであることはご質問のとおりですが、その意味は、組合は組合員の資格事業と同じ業種に属する事業あるいは近接の事業しか行いえないということではありません。組合に禁止されているのは、資格事業について組合員が全く利用することのできない事業、あるいは利用が可能であっても実際には利用することのない事業を、組合が独自の立場で第三者のみを相手方として行うことです。
事業協同組合が、一般に、生産事業を実施できることは、組合法第9条の2第1項に明定されております。従って、商業者の組合でも、上述の意味で組合員の事業に関する事業であるかぎり、生産事業を実施できることは明白です。和牛肉は、貴組合の組合員の取扱品であり、組合で行うその生産は正に「組合員の事業に関する」事業であるといえます。また、消費者ニーズの多様化、高級化に対応した組合員の取扱品の差別化を図るため、これからの組合事業として積極的に取り組むべき事業だと考えます。(90-7-1)

電気工事業協同組合の建設業法に基づく許可について

組合事業の一つとして内外線工事の共同受注を行おうとするときは、建設業法第3条第1項ただし書きに該当する場合を除き、同条の許可を受けなければならないが、同法第7条により許可を受けるには一定の資格を有するものの存在が要件となっており、組合の場合は役員及び職員が上記の資格を有すれば、その者が非常勤であっても許可を受けられると思われるが、この解釈でよろしいか?


協同組合が組合事業の一つとして内外線工事の共同受注を行おうとするときは、建設業法第3条に基づく許可を必要とし、その組合の役員及び組合の使用人のうちそれぞれ1人が同法第7条(一般建設業)(特定建設業においては第15条)に規定する許可の要件を備えなければならない。この場合の役員及び使用人の勤務の態様は、運用上常勤であることを要する。 (44-46)

事業計画書及び収支予算書について

事業計画書及び収支予算書について、下記事項をお尋ねしたい。

  1. 組合の設立認可申請書に添付する事業計画書の記載は、収支予算書に計上した事項については不要であるか?
  2. あるいは、事業計画書には、出資金並びに借入金で賄なうものだけを記載するのか?
  3. また、収支予算書、出資金、借入金に関係なく、事業別の資金量のみを計上するのか?
  4. 収支予算書には、収入から支出を引いた残りを予備費として計上しているが、剰余金としてもよいと考えるがどうか?
  1. 事業計画書と収支予算書とは、それぞれ別の目的をもって作成されるのであるから重複する部分があっても記載すべきである。
  2. 設立当初は別として第2年度の計画書では組合に自己資金があれば当然それを調達源泉として賄なわれる資金の使途を記載すべきである。
  3. 収支予算書では、事業別予算を計上することが理想的であるが、実際上容易でないので、事業別資金予算は事業計画書(経営計画)に記載するのが望ましい。
  4. 収支予算を総合予算として、見積損益計算書、見積貸借対照表、見積資金収支表の作成であると解すれば剰余金として(計画利益額)計上する方が望ましいわけである。しかし、一般的にみれば、組合では官庁式の予算概念をとっているところが多く、剰余金ということよりも収支相償ううえで予備費として支出項目に含ませているようである。(170-203)

事業用不動産取得決定機関について

当組合では、従たる事務所にあてるため350万円で店舗を購入したが、これについて中協法並びに定款上総会に付議を要するとの規定がないため、役員会の議決のみで取得したが、これは、事業計画及び収支予算の変更を伴うものとして、あらかじめ総会の議決を要するか?

本件については、定款に別段の定めがないかぎり、理事会の議決のみをもって購入したとしても、必ずしも違法とはいいがたいが、組合運営上からは、高額にのぼるような事業用不動産を取得する場合は、総会の議決を経るべきである。また、その取得については、当然収支予算に計上すべきである。(175-210)

理事の退職金支給に関する手続について

常勤理事に対する退職金の支給決定は、総会又は総代会の議決事項か?あるいは理事会の議決のみでよいか? 株式会社等においては、商法の規定により各会社の定款において、総会の付議事項となっているが、中協法には何らの規定がないか?
また退職金の支給に関し、期前において退職を予想していない場合に、中協法第51条の規定するところにより、収支予算、事業計画の変更を要するものとして、総会の議決を必要とするか否か?

  1. 中協法においては、商法第269条を準用していないから、法律上は理事会の決議で行うことを妨げない。しかしながら、事柄の性質上、理事会の決定では恣意的になるおそれがあること、商法との均衡等よりして定款に明記して、総会の議決事項とすべきであると思われる。
  2. 退職金である否とを問わず、支出をしようとする場合において、当該支出が収支予算において定められていないときは、原則として収支予算の変更について総会の議決を要する。事業計画の場合も同様である。 (175-211)

役員退職金の算定方式について

役員は、職員と比較した場合、職務の内容、範囲、責任の度合いが異なり、職員の退職金支給基準を準用することは適当でなく、別個に支給基準を明確化することが必要とも考えられるが、反面職責の態度からみて単純なる年数計算等による基準は不合理な面があり、規定を設けず、勤務者の業績向上に寄与した功績の評量によって、適宜支給すべきか、貴見を伺いたい。

貴見のとおり、単純なる年数計算によらず、その業績等によって適宜支給すべきものと思料する。(176-212)

職員退職給与引当金について

定款例第58条(職員退職給与引当金)に「本組合は事業年度末毎に職員退職給与引当金として、職員給与総額の何分の何以上を計上する。」とあるが、これは定款に必らず設けなければならないか?

職員退職給与引当金については、絶対に本条を定款に設けなければならないものではなく、組合の任意である。従って、設けても設けなくても差し支えない訳であるが、職員が安心して組合の業務に専念するためには、本条を記載することが望ましい。 (177-214)

小規模事業者でない者の発起行為について

中協法による事業協同組合の設立を計画して認可申請したが、設立発起人中に、従業員383名を有し資本金が1億円以上のいわゆる小規模の事業者でないものが加わっているので、実態調査したところ止むを得ないものがあると考えられたが、中協法は、小規模の事業者でないものの加入に関しては法第7条第3項に規定しているが、発起人に関しては何等規定がない。小規模の事業者でないものは発起人となり得ないと解すべきか?又は発起人として設立の手続を完了し成立した日から30日以内に所定の届出を公正取引委員会に行い、その認定をまってよいと解すべきか?ご質問する。

発起人は、中協法第24条第1項の規定により、組合員になろうとする者でなければならないことになっているので、組合員資格を有する者であれば発起人となることができる。
事業協同組合の組合員資格を有する者は、中協法第8条第1項に規定する小規模の事業者であり、設例の事業者がこの小規模の事業者に該当するかどうかは、専ら実態判断によるべきで、300人を超え、資本金が1億円を超えているからといって直ちに小規模の事業者でないと速断することは適当でない。
貴方の判断でその事業者が小規模の事業者であり、定款の資格事業を行う者であるならば当然組合員資格を有することになり、したがって組合の設立の発起人になり得るのである。(81-83)

創立総会における発起人の議決権行使について

中協法第27条(創立総会)第5項は中小企業等協同組合の創立総会の議事について「創立総会の議事は、組合員たる資格を有する者で、その会日までに発起人に対し設立の同意を申し出たものの半数以上が出席して、その議決権の三分の二以上で決する」と規定されている。この規定によれば創立総会において議決権を行使する者は設立同意者のみで、発起人の議決権の行使は認められないものと解される。
したがって、設立同意者が数名以上ある場合は問題を生じないが、たとえば、組合員たる資格を有し、かつ設立と同時に組合員になろうとする意思のある者が、法第24条(発起人)第1項の規定により全員発起人となり、しかも他に設立同意者がない場合は前記法第27条の規定による設立同意者の出席は不可能となり、したがって創立総会における議事決定は不可能となるものと解釈される。
以上のような全員発起人による組合設立の場合には会社の発起設立の場合と同様創立総会の開催を必要としないものと解されるが、この見解が正しいかどうか?もし正しくないとすれば、この場合の創立総会における議事及び運営の取扱についてご教示をいただきたい。

中協法第24条第1項並びに第27条第3項及び第5項の趣旨からして、発起人も設立同意者として創立総会において議決権を行使することができるものと解される。
また、創立総会が設立行為における不可欠の要件ともなっているので設問のように、発起人のみによる組合の設立に際しては、創立総会の開催を必要としないとする解釈は成り立たないと考える。(83-87)

組合設立手続中の事業実施について

設立認可申請中の協同組合は、その期間中、発起人又は役員の名において、組合としての業務の全部又は一部を実施することができるか?

認可申請中の組合の発起人及び認可後設立登記完了前の組合の理事(以下「設立中の組合の発起人及び理事」という。)の権限は、組合の設立それ自体を直接の目的とする行為に限られるものと解する。 したがって、その範囲を超えた行為によって設立中の組合の発起人及び理事が取得又は負担した権利義務は設立後の組合にその効力は生じない。ただし、設立後の組合がその行為を追認した場合にはその効力は設立後の組合に生ずるものと解する。(86-92)

組合設立に係る先進地等視察経費の取扱いについて

協業組合等では事前に先進地の視察が必要な場合があり、これらを創立費に含めると多額になるが、創立費の額は無制限に認められるものか?また、創立費の範囲についても回答頂きたい。

創立費の範囲については、商法及び財務諸表規則等から類推すると設立趣意書、定款、諸規程類作成の費用、設立同意者の取纏め費用、創立事務所の賃借料、創立事務に携わる使用人の手当給料、創立総会に関する費用、その他組合成立事務に関する必要な費用と考えられる。
したがって、創立費はあくまで設立準備に必要な範囲内での支出に限られるが、事前の視察経費等は一切創立費に含ませることはできないとするのは適当でないと考えるが、視察費等はどちらかといえば事業開始のための準備費用を組合成立前に支出したとみることの方が適当な場合が多い。
よって、このような内容の費用は、創立費に含ませない方が適当であり、当該費用は開業費として組合成立後に追認することにより組合の負担とすることが適当と考える。(87-93)

当期剰余金の処分方法等の解釈について

  1. 法定利益準備金、特別積立金の積立て及び法定繰越金の繰越方法について事業協同組合、商工組合等(以下「事業協同組合等」という。)は、その根拠法及び模範定款例の規定解釈により、法定利益準備金及び特別積立金の積立て並びに法定繰越金の繰越に当たっては、当期剰余金を基に行うこととされているために前期からの繰越損失があっても当期において剰余を生ずれば、前述の諸費目の積立て及び繰越しをした後でなければ、繰越損失のてん補を行うことができないと解釈されている。
    このため、事業協同組合等では、一時、当期剰余金を基に積立て及び繰越しを行った後、それを取崩して繰越損失のてん補を行っている。
    しかしながら、農業協同組合、消費生活協同組合、漁業協同組合等では、それぞれの根拠法の規定においては、事業協同組合等と同様であるにもかかわらず、模範定款例の規定及び所管行政庁の解釈により、当期において剰余が生じても繰越損失がある場合は、まず、それをてん補することとしている。 (したがって、繰越損失が当期剰余を上回っている場合は、前述の諸費目の積立て及び繰越しは行わない。また繰越損失のてん補後に残余がある場合は、それを基に積立て及び繰越を行う。)
    ついては、事業協同組合等においても、農業協同組合等と同様な処理が行える旨解釈することとしてよろしいか?
  2. 特別積立金の取崩しについて事業協同組合等の模範定款例で規定されている特別積立金は、毎事業年度の剰余金の10分の1以上を積立てることと規定されているだけで、その取崩しについては何ら規定されていない。
    このため、特別積立金は、模範定款例の損失金の処理規定により損失の処理以外には、取崩せないものであるとの解釈がなされている。
    この結果、組合によっては、特別積立金の積立総額が出資総額を上回るほど多額となっても、損失が生じないため取崩しができない結果を招いている。
    しかし、元来、特別積立金は、法律の強制しない任意的積立金であること、また法律の強制する法定利益準備金については、模範定款例の規定においてもその取崩し事由を限定規定していること等を勘案すると、特別積立金は、損失金の処理を主目的としながらも、それ以外の事由であっても総会の議決をもって取崩すことができると解釈するほうが、現実の組合運営においても支障をきたすことがなく、妥当であると考えられるので、そのように解釈することとしてよろしいか?
  1. 従来より中小企業庁においては、模範定款例51条(法定利益準備金)、53条(特別積立金)及び54条(法定繰越金)の利益剰余金の規定においては、毎事業年度の剰余金として「当期業績主義」との解釈を採ってきている。しかしながら、農業協同組合、消費生活協同組合、漁業協同組合等においては、中小企業等協同組合と同様の法規定にもかかわらず、「繰越損失がある場合」には、それをてん補した後、なお残余がある場合に積立て及び繰越しを行っている。したがって、今後は、事業協同組合等においても他組合との整合性及び剰余金としての性格上、貴見のとおり運用して差し支えないものと考える。
  2. 特別積立金は、御指摘のとおり、任意積立金的な性格を有しているものであり、何ら法的規制はない。したがって、その取崩しについても貴見のとおり「総会の議決をもって取崩す」ことができるものと解される。
    ただし、主目的が損失てん補であるので、それ以外の事由により取崩すことは、次のような場合に限られるべきであると考えられる。
    1. 当期未処理損失がない場合
    2. 当期未処理損失がある場合は、取崩した資金によりそれをてん補した後、なお残余がある場合(181-220)

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