事業

異業種組合の共同事業について

異業種で組織化し、主として教育情報提供事業と資金の貸付事業を行うことを計画しているものがあるが、このような組合でも設立が可能か?

異業種組合は、異業種中小企業が協同してその相乗効果を発揮しようとするものであり、実施する事業も、共同製品開発、共同技術開発、教育及び情報の提供等のいわゆるソフトな事業が中心となることが見込まれるし、また組合員が共通に利用し得る事業として資金の貸付が活用されることが見込まれる。
このことから、異業種組合の組合事業については、個々の組合の実情に応じた組合事業が行われるよう特に配慮する必要があり、例えば、教育及び情報の提供事業が中心的組合事業である場合であっても、これが効果的に実施されることが見込まれるときは設立を不認可とすることは適当でないとしている(58. 8.27中小企業庁指導部長通達)。
また、従来は、資金の貸付事業を行うに当ってはできるだけ「他の共同事業」と併せ行うのが適当であるとし、共同経済事業を行うことの指導が行われていたところであるが、上記通達により、「他の共同事業」には「教育及び情報の提供事業」等のソフトな事業が含まれると解されている。
以上のことから、設問の場合の組合の設立は可能であるが、これらの事業は、組合が主体的かつ積極的に取り組まなければ円滑な実施が困難となり、組合自体が休眠化する可能性及び公平性を欠く可能性も有しているので、設立後の運営の充実強化に務めることが必要である。(37-36)

異業種組合における共同事業の利用について

異業種の中小企業による組合設立の動きがあるが、異業種であることから、組合の事業によっては一部の組合員のみが利用する場合があり得る。このような場合には中協法第5条第2項の直接奉仕の原則に反しはしないか?

異なった事業を行う中小企業者が、それぞれの有する異質の技能、技術等を出し合い相乗効果により新しい成果を生み出すために組織化を行おうとするものが出てきている。これらの組合は、異なる種類の事業を行う者の集まりであることから、組合事業の種類、内容によっては一部の組合員のみが利用することがあり得る。しかし、次のような場合には、中協法第5条第2項の直接奉仕の原則に反しないものと解されている(58. 8.27中小企庁指導部長通達)。
(1)組合事業が現実に一部の組合員についてのみ利用されるのであっても、組合事業の利用の機会が公平に与えられるようになっている組合
(2)組合事業の利用の機会が過渡的に一部の組合員についてのみ与えられているにすぎないとしても、将来的に他の組合員にも利用の機会が与えられる計画、仕組みとなっている場合
(3)組合員の事業が有機的に連携している組合において、資材購入や研究開発等の組合事業が一部の組合員についてのみ利用される場合においても、その効果が組合員事業の連携等を通じ究極的に他の組合員にも及ぶことが明らかである場合(25-26)

異業種組合の行う事業について

従業員の福利厚生のため、市内の業種の異なる事業者7社が集まって事業協同組合を設立し、社宅を共同で建設したいと考えています。金融事業も実施する予定です。この他にも事業を行いたいのですが、異業種であるため全組合員が共通に利用できる事業がなかなか見つかりません。
一部の組合員のみが利用する事業を行うことは「直接奉仕の原則」に反するということですが、異業種の組合でも事業は常に全組合員が共通に利用できるものでなければならないのでしょうか。

事業協同組合は原則として、特定の組合員の利益のみを目的として事業を行うことはできません。しかし、異業種の組合の場合、事業の種類・内容によっては一部の組合員のみが利用することがありえます。次のような場合は、事業の利用が一部の組合員のみでも「直接奉仕の原則」に反しないとされていますので、実施事業を検討されてはいかがでしょうか。
(1)組合事業が現実に一部の組合員についてのみ利用されるのであっても、組合事業の利用の機会が公平に与えられるようになっている場合
(2)組合事業の利用の機会が過渡的に一部の組合員についてのみ与えられているにすぎないとしても、将来的に他の組合員にも利用の機会が与えられる計画、仕組みとなっている場合
(3)組合員の事業が有機的に連携している組合において、資材購入や研究開発等の組合事業が一部の組合員についてのみ利用される場合においても、その効果が組合員事業の連携等を通じ究極的に他の組合員にも及ぶことが明らかである場合(58企庁第1194号、中小企業庁指導部長通達)(90-7-2)

融合化-中小企業等協同組合法の特例

融合化が中小企業の重点施策として取り上げられ、その中で組合法の特例が設けられたと聞きます。融合化は今後の企業経営に資するもので協同組合の主旨に沿うものと思いますが、何故特例が必要なのでしょうか。

この問題は、組合員企業の事業と組合の共同事業との関係からくる問題です。ご意見のように、協同組合は、組合員の企業経営に資する活動をする組織です。いいかえれば組合は組合員の企業経営に関係のない事業活動はできない組織です。
したがって、組合の行える事業活動には、その対象である組合員の企業経営の範囲の明確化・確定が必要であり、協同組合法ではそれを組合員の事業においています。一方、組合員の事業=業種は、組合員となれる資格の要件にも用いられています。
そこで、定款で定める組合員資格要件としての業種=事業は、あくまでもそのためのものであって、組合の事業の対象である組合員の事業とは異なるという見方。現に組合員である企業の経営に必要な部分のすべてを対象として良いのではないかという見方があります。
例えば、資格業種以外の兼業部門あるいは将来進出したい新たな分野などです。確かに企業経営にとってこれらは必要なことですが、これを組合事業の対象にすると、極く特定の組合員だけの事業になるとか、とめどなく事業の範囲が広がり範囲が不明確になるなど、種々弊害等が想定されます。
そこで、組合事業の対象である組合員の事業は、組合員となれる資格として定めた組合員の事業=業種というように解されています(組合事業は定款で定められた組合員資格事業に関するものに限られる)。
ところで融合化は、新分野の開拓を目指すため組合員資格事業以外の分野を対象にすることも多いわけですが、それは上記の組合事業の範囲内を越えてしまうことになります。そこで、それが可能となるためには、協同組合法の特例が必要になったわけです。
なお、特例は「融合化法」によって認定を受けた協同組合に適用されますが、融合化はご指摘の通り事業機会の確保等組合員の企業経営に資するものであって組合の主旨に沿うものと理解しており、構造変化等に対応する組合の新しい機能として位置づけるべきと考えます。(88-5-2)

融合化法の適用要件と手続き

私の組合は中小企業等協同組合法により設立した異業種の協同組合です。現在5業種8人の組合員で、主に研究開発事業を中心に活動していますが、融合化法の適用を受けるといろいろな施策の対象となると聞きました。
私の組合も融合化法の適用を受けることができるのでしょうか。また、その場合どんな手続きが必要となるのでしょうか。

1.融合化法の適用条件
融合化法の適用を受け、いわゆる知識融合開発事業を行うことができるのは、中小企業等協同組合法上の事業協同組合に限られますが、それではすべての事業協同組合が適用を受けられるかというと、そうではなく、組織として満たしていなければならない要件があります。融合化法ではこの要件を満たしている組合のことを特定組合と呼んでいます。
次に特定組合の要件について説明します。
要件の1つは、当該組合の組合員のうち、異分野中小企業者が総組合員の2分の1以上を占めていなければならないことです。またこの場合、同業種の中小企業者が複数いる場合は、一異分野中小企業者と数えなければなりません。これを貴組合を例に考えてみると次のとおりとなります。


(5業種のうち3業種に2人ずつ組合員がいることとしています。) ここで組織の要件は、


となり、要件を満たしていることとなります。
もう1つの要件として、最低4業種4異分野中小企業者以上の参加が必要となりますが、これも要件を満たしており、貴組合は特定組合の要件を備えていることとなります。なお、ここで異分野中小企業者とは日本標準産業分類の細(4桁)分類で事業が異なることを原則としますが、同一分類に属する場合でも製品の加工技術及び用途若しくは販路又は機能若しくは性能を著しく異にすることにより技術・経営管理等に関する知識を異にする場合は該当します。これは役務の場合も同様です。

2.適用を受けるための手続き
融合化法上の特定組合であっても、そのままでは法の適用を受けることはできず、行政庁の認定を受けて(認定特定組合という。)はじめて法の適用を受けられることとなります。認定のための手続きとは、具体的に実施しようとする知識融合開発事業計画に関する目標、内容、実施時期、事業実施に必要な資金の額及びその調達方法等について記載した申請書を行政庁に提出し、計画が適当である旨の認定を受ける必要があることで、そのためにも、計画を十分考慮した組織づくりを行うことが肝要です。
なお、融合化法による「協同組合法の特例」による研究開発を行おうとする場合、つまり組合員の資格事業に関係しない研究開発を行おうとする場合は、従来の研究開発に関する定款規定のままでは、当該研究開発の実施は定款違反となってしまいます。そのため、次のような事業の規定を盛り込む必要があります。

〈規定例〉
異分野中小企業者の知識の融合による新分野の開拓の促進に関する臨時措置法第4条第1項の認定を受けた知識融合開発事業に関する計画に定める知識融合開発事業
以上のような手続きを経てはじめて融合化法の適用を受ける認定特定組合となる訳です。なお、認定特定組合となっても、既存の経済事業や、教育情報事業、福利厚生事業等の非経済事業が実施できるのは言うまでもありません。(88-10)

金融事業について

中協法による協同組合(以下「組合」という。)が、「組合員に対する事業資金の貸付(手形の割引を含む。)」の事業を行うために、必要な資金を組合が増資する名目で一定の額(1口1万円)に達するまで日掛又は月掛の方法により預り金として受入れ(受入勘定科目「増資引当預り金」預り期間1年、支払金利は定期積金方式に準ずる)て調達すること、又は組合員から借受証券により借入れて(支払金利についての約定はしていないが年6%を予定している)調達することは組合員よりの消費貸借と理解されるので、中協法第9条の2第1項第2号に規定している「及び組合員のためにするその借入」に違反するものではないと解してよいか?

組合が、「組合員に対する事業資金の貸付(手形の割引を含む)」の事業を行うために必要な資金を、増資の名目で受入れ出資金として貸付けることは貸付金が回収不可能となった場合等において増資をするために預り入れている組合員に不測の迷惑を及ぼすおそれがあり、ひいては増資の目的を達成し得ないこととなるので適当でない。
しかし、単に増資するまで経理を区分して日掛又は月掛の方法により組合が受け入れることは差支えないが、これに対し組合員に金利を支払うことは預金の受入れとなると解する。
法第9条の2第1項第2号の規定の趣旨は、組合員に対する事業資金の貸付事業と組合員に貸付けるための事業資金の借入れを認めているのであり、組合がその行う共同加工施設の設置等の共同事業のために資金を借り入れる場合は本号に規定する資金の借入れには該当せず、その附帯事業として当然認容されるものであり、本号はあくまでも組合員の事業資金の貸付のために必要な資金の借入事業を認めているのである。
又、その借入先を特定しているものではなく、その必要な資金を銀行その他の金融機関に限らず、組合員からも借入れることによって実質的に預金の受入れになることまでも認められるものではない。(34-33)

組合員等からの資金受入れについて

金融事業の資金調達のため、組合員等より、3ヶ月、6ヶ月等に期間を限定し満期に利息を支払う契約で借入れている組合があるが、これは、出資の受入、預り金及び金利等の取締等に関する法律第2条に違反する行為であると考えられるがどうなのか?

組合が「組合員に対する事業資金の貸付(手形の割引を含む。)及び組合員のためにするその借入」の事業を行うために、その必要な資金を銀行その他の金融機関に限らず、組合員からも借入れることは差支えないが、その借入れが預金貯金又は定期積金と同様の性格を有するものであるかぎり「出資の受入、預り金及び金利等の取締等に関する法律」に違反するものと考えられる。
また、一定の期間を定め、その中途又は満期日に一定の金額を給付することを目的として掛金を受入れることは、相互銀行法に違反するものと考えられるのみならず中協法の事業協同組合の範囲を逸脱するものと考えられる。(37-35)

貸付期間及び延滞期間の計算方法について

私どもの組合で、金融事業を行っているが、このたび貸付を受けた組合員が期間内に償還金を支払うことができなく、そのため理事会において貸付期間の延長を決めた。それにより延長した日数により延滞利息を徴収することになったが、期間計算の方法について疑義が出たので原則的な期間計算の方法をご教示願いたい。

お尋ねのように、契約期間が何月何日に終るのか、末日が何日になるのかが問題になることがたまたまあるが、この期間計算の方法は当事者間で自由に契約できるものである。
この特約がない場合、一般的な計算の仕方に関して通則として民法上に規定があるのでこれによることになるので、これを簡単に説明すると、
(1) 時を以て定める場合この場合には、期間は即時から起算し(民法第193条)、所定の期間の終った時点を以て終了する。例えば、「午前9時から3時間」と定めたときは、この3時間の期間は午前零時に終る。
(2) 日、週、月、年を以て定める場合この場合には、日の端数を加えない。即ち期間の初日は算入しないので翌日から起算する。そして末日の終了を以て期間は満了する。例えば7月10日の朝に「今日から6日間」といえばその日の端数は計算に入れないで16日午後12時に満了する。
但しこの場合、「明後12日から6日間」というように、その日がまるまる数えられるときは12日午前0時に起算することになるから、12日一杯が第1日として計算に入り、7月17日の終了を以て満了となる。
月又は年で期間を定めるときは、月の大小や年の平閨を無視して暦に従って計算し最後の月又は年において起算日に応答する日を求め、その前が末日となる。即ち前例によると7月10日に「向う5カ月間」といえば、7月11日が起算日で、最終の月である12月に応答日を求め(12月11日)満期日はその前日12月10日となる。
なお、最後の月に応答日がないときは、最後の月末日を満期とする。また期間の末日が大祭日、日曜日その他の休日に当りその日に取引をしない慣習があるときは、その翌日が満期日となる。
大体以上のとおりであるから、これにより貸付期間及び延滞期間を計算するとよいと思われる。(35-34)

借入金額等の最高限度の解釈について

定款例第41条第1号及び第2号の借入金額等の「最高限度」とは、次のいずれに解釈するのが正しいか?
(1) 年度間の借入累計額
(2) 借入残高の最高額

最高限度を、ある期間中における増減の変化を通じての最高状態と解釈し、貴見(2) が正当と解する。 (38-37)

組合員の取引の相手方の債務保証について

組合員が銀行に対して、その営業上の取引の相手方の債務を保証する場合、組合は、事業として、その債務を再保証することができるか?

組合員の銀行に対し行う債務保証が、その営業上の取引の相手方の債務であり、かつ、その取引に直接関係する債務の保証であれば、組合がそれを再保証することは、当該銀行が定款に定められた金融機関である限り、事業として行えるものと解する。(38-38)

共同受注と一括下請負の禁止について

事業協同組合が建設工事等を共同受注しようとする場合、建設業法第22条「一括下請負の禁止」の規定が適用されているが、同条第3項の但し書きの規定により発注者の承諾を得た場合に限り共同受注が同条本文の適用の除外となることとなっている。
しかし、同条の主旨は一括下請負により工事施工の責任が不明確となること、あるいは商業ブローカー的不良建設業者の出現等を排除するために規定されたものであることからすると、建設業関係の事業協同組合は建設業法の許可基準の要件を満たし、組合にしかるべき有資格者が設置されているとして建設業の許可を受けており、組合の管理、監督のもとで工事施工する場合、責任の所在は明らかである。また、協同組合の特殊性を考慮すればブローカーを排除するための規定には該当しないものと考えられるしたがって、事業協同組合の共同受注は、建設業法第22条「一括下請負の禁止」の条項に該当しないものと思われるが、これに関してご見解をお示し頂きたい。
また、測量関係組合が共同受注する場合の測量法第56条の2「一括下請負の禁」条項に関しても建設業法と同様に解釈してよろしいか併せてご見解をお示し頂きたい。

1.建設工事について
建設業における組合の共同受注については、建設省計画局建設業課と協議したところ、次のとおり解釈される。

1.建設業法第22条で一括下請負をいかなる方法をもってするかを問わず原則禁止している趣旨は、(1)発注者の保護(2)中間搾取の排除である。
(注)
(1) 一括下請負は実際上の工事施工の責任の所在を不明確にし、 ひいては工事の適正な施工を妨げるおそれがある。
(2) 中間搾取を容認すれば、工事の質の低下、商業ブローカー的 不良建設業者の輩出のおそれがある。

2.組合の場合、通常中間搾取のおそれはないとしても、受注した案件を単に組合員に配分するだけでは、発注者側として具体的にどのような者が工事を行い、技術的な管理を行うのか不明であるため、上記1.(1)の観点から一括下請負に該当するといわざるを得ない。

3.しかしながら、組合はもともと建設業法に基づき、しかるべき資格を有する技術者がいること等について審査のうえ、建設業の許可を受けているはずであり、組合として受注した案件について組合として責任ある管理、監督のもとに施行する場合には一括下請け負いには該当しないと考えられる。

4.したがって、組合としては、
(1) 組合として責任ある管理、監督のもとに施行するか(この場合には、一括下請負には該当しないと考えられる。)
(2) しからざる場合においては、一括下請負に該当するため、書面により発注者の承諾を得て施行するか(建設業法第22条第3項参照)
いずれかによることが必要である。

2.測量業について
測量業における組合の共同受注についても、同省測量業課と協議した結果、測量法に基づき登録を受けた組合が責任ある管理、監督のもとに施行する共同受注については、建設業の解釈と同様に「一括下請負」には該当しないものと考えられる。

3.以上のとおり、いずれの場合にせよ発注者としては、当該組合の具体的内容、信頼性等について不明な場合、「一括下請負禁止」をもち出していることも考えられ、上記1の4.を踏まえつつ、各組合において発注者と協議されたい。(23-25)

チケット事業に対する割賦販売法適用について

組合の行うチケット事業は、割賦販売法の適用をうけるか?

事業協同組合のチケット事業については、割賦販売法の全部は適用されないが、一部が適用されている。但し、適用条文は日常業務にそれほど関係はないので、その影響は極めて僅かなものとなっている。即ち組合のチケット事業は、同法第31条の登録をうけなければならない同法第2条第5項の割賦購入あっせんに該当するが、同法第31条但し書の規定により登録が免除されている。
適用される条文は、同法第30条(証票の譲受け等の禁止)及び第43条(報告の徴収)である。(26-27)

組合が行う税務相談等と税理士法との関係について

事業協同組合において行う組合員の税の申告、申請書類等の作成の事務代行は、税理士法に違反するとの抗議をうけたが、はたして税理士法違反か?

協同組合の行う事業でも、その事業に関し他の法律の定めがあれば、特に適用除外がない限りこれに従わなければならない。税の申告等の税務官公署に提出する書類の作成業務として行われる税務相談等は税理士の独占業務であり、税理士以外の者がこれを行うことは税理士法違反となる。
ただし、組合員多数のために行う税務講習会、経理指導に付随し、たまたま行う税務相談等はその対象にはならない。又日常の記帳、決算の指導代行を行うことも差支えない。(34-32)

損害保険代理業務の実施

事業協同組合の事業として損害保険の代理業務を実施したいが、可能か どうか?

事業協同組合の事業として損害保険の代理業務は可能かどうかについては、中協法上では実施することに問題はないが、損害保険協会では、事業協同組合への損害保険代理店委託に関する方針として、一般代理店を圧迫するおそれがある等の理由から、代理店委託を自粛することとしているため、実施することは困難であると解される。(39-39)

団体協約締結事業を主目的とする組合設立について

卸売業者の協同組合の設立が計画されているが、設立の目的が共同経済事業は名ばかりで小売商に対する団体協約を主たる目的としている。このような目的をもった組合の設立は適当か?

協同組合は経済事業を行うのが最も望ましいのであるが、業種によっては設立後直ちに着手し得ない事情もあるので、金融事業、福利厚生事業、又は教育情報事業或いは団体協約締結事業を当面の事業として行う場合があり、これは適法といえる。(39-40)

組合のコンピュータネットワークの実施と員外利用規定について

当組合は、食料品卸売業で組織する組合です。これまで組合では組合員の取り扱う一部商品についての共同購入事業を実施してきましたが、組合の取り扱う商品が多岐にわたっており、仕入先及び小売業者等取引先との受発注業務が非常に煩雑であることから、組合にコンピュータを導入して取引先とのネットワークを構築し、組合員の取り扱うすべての商品に関する受発注業務のオンライン処理を行いたいと考えています。
しかし、一部組合員から「コンピュータネットワークの実施は、組合の共同施設であるコンピュータ及び組合事業を員外者である取引先に利用させることとなり、員外利用の規定に抵触するので、本事業は組合で実施するのではなく、別組織を設置して実施する必要がある。」との意見が出されました。組合が直接取引先との間でコンピュータネットワークを実施することの可否についてお教え下さい。

情報化の急速な進展に伴い、中小企業にも情報化への対応がせまられる状況となっている中で、貴組合のように、組合員の受発注業務等を組合を中心としたコンピュータネットワークの構築によって合理化しようという気運が高まっています。
しかし、受発注業務等をネットワークによって実施することは、組合員のみならず、取引先等員外者との接続が必須条件となるため、いわゆる員外利用制限の規定との関連が問題となります。以下、ネットワーク実施におけるいくつかの業務について、具体的に考えてみることとします。

  1. 受発注業務
    組合員の取引先(仕入先あるいは販売先)とのネットワークによる接続は、これまで組合事業として行っている共同販売、購買事業等の仕組みにおける受発注手段のコンピュータを利用したオンライン化であり、員外利用規定には該当しないと考えられます。
  2. 配送業務
    組合が組合員の取扱品を配送するため、員外の配送業者に業務を委託し、オンライン化を図ることは、組合員の配送業務の共同化における連絡手段のオンライン化に過ぎず、1.と同様員外利用規定には該当しないと考えられます。
  3. 決済業務
    本業務は、イ、組合員と取引先間における取引の代金決済、ロ、組合員の取引先に対する支払いについての組合の代払い、の2つの形態がありますが、これらは組合員の取引先に対する決済をネットワークにより補完するものであり、同様に問題はないと考えられます。
  4. 取引先等への情報提供
    受発注業務等により収集されるデータの取引先等への加工・提供は、組合員の事業活動の1つとして従来から行われている経営情報の提供(売れ筋情報、消費者ニーズのフィードバック等)の共同化であり、この範囲において問題は生じないと考えられます。
  5. ネットワーク業務外活動
    ネットワークの構築は、多大な投資、専門的知識を有する要員の確保等が必要となります。しかし、例えばシステムの立ち上がり期等においては、組合員のOA化の未熟さ等の理由から組合員の参加が少ないことが多く、システムの軌道化は容易ではありません。そのため、これら投資、要員確保等のための経費をカバーするには、員外利用・自営的活動(員外者への機器の販売、各種計算の受託、員外者又はネットワークシステム以外のシステム開発・販売等)を実施していかざるを得なくなる場合も考えられます。
    しかし、これは組合員の事業に直接関係するものでないので、組合で実施する場合は員外利用制限の適用を受けることとなります。そのため、共同出資会社等の別組織を設立し、組合員内・員外を問わず広く事業を実施している事例もみられます。

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